
この記事でわかること
- 個人事業主のホームページの例に共通する、載せる5つの項目
- サロン、出張、士業、制作、工事など仕事の種類ごとのサンプル
- トップページの並べ方と、プロフィールと料金表の例文
- 1ページで始めるか、ページを分けるかの決め方
- 無料で始める場合と頼む場合の違い、頼むときの費用の目安
個人事業主のホームページの例をたくさん見ても、まねしたいのは見た目より中身の順番です。うまくいっている例に共通するのは「誰が」「何を」「いくらで」「どこで・いつ」「どう頼めばよいか」の5つが、迷わず見つかることです。ページ数や凝ったデザインは、その後で決めれば足ります。この記事では、仕事の種類ごとのサンプル、トップページに置く項目の並べ方、プロフィールと料金表の例文を紹介し、無料で始める場合と頼む場合の違い、頼むときの費用の目安までまとめます。自分の仕事に当てはめながら読んでみてください。
個人事業主のホームページの例に共通する5つの項目
個人事業主のホームページを見比べると、デザインは人それぞれでも、問い合わせにつながりやすいものには共通点があります。初めて見た人が知りたいことに、上から順に答えていることです。

見る人は、この人に頼んでよいかを短い時間で決めようとしています。そのときに浮かぶ疑問は、仕事の種類が違ってもほとんど同じです。次の5つに答えられていれば、ページ数が少なくても役に立つホームページになります。
| 項目 | 見る人の疑問 | 載せる中身の例 |
|---|---|---|
| 誰が | どんな人がやっているのか | 名前か屋号、顔写真、経歴、資格 |
| 何を | 自分の困りごとを頼めるのか | サービスの内容、対応できることとできないこと |
| いくらで | 予算に合うのか | 料金表、追加料金がかかる場合の決まり |
| どこで・いつ | 自分の地域や時間に合うのか | 対応地域、営業日、所在地か活動の拠点 |
| どう頼む | 次に何をすればよいのか | 電話、フォーム、LINE、予約の方法と返事までの目安 |
この5つのうち、抜けやすいのが料金と頼み方です。「料金はお問い合わせください」だけだと、ほかの人と比べている人は先に進みにくくなります。金額を決めにくい仕事でも、いちばん多い依頼の目安や、料金が決まる条件を書いておくと、問い合わせる側の不安が減ります。
会社のホームページとの違いは、人そのものが選ばれる理由になりやすいことです。会社なら実績や規模で判断されるところを、個人事業主は「この人なら話しやすそう」で選ばれることが少なくありません。そのため、5つのうち「誰が」は、会社のホームページより厚めに書くのが合っています。
仕事の種類で見る個人事業主のホームページのサンプル
載せる5つの項目は同じでも、仕事の種類によって、いちばん前に出す情報が変わります。ここでは個人事業主に多い仕事を5つに分けて、ページの中身のサンプルを示します。実在のサイトではなく、制作の相談でよく出てくる形をまとめたものです。
お店や教室に来てもらう仕事(サロン、教室、小さな飲食店)
来てもらう仕事では、場所と予約の方法が分からないと、ほかの情報がよくても足が止まります。雰囲気が伝わる写真と、迷わずたどり着ける道案内を前に出します。
- 最初の画面: お店の雰囲気が分かる写真と、何のお店かが分かる一言
- メニューと料金: 初めての人向けのメニューを先頭に
- 予約の方法: 電話、予約サービス、LINE のどれで受けるか
- アクセス: 地図、最寄り駅からの道順、駐車場の有無
- 営業日と定休日、臨時休業のお知らせ
お客さんのところへ出向く仕事(出張の施術、ハウスクリーニング、修理)
出向く仕事では、「うちまで来てもらえるか」と「全部でいくらか」が最初の疑問です。対応地域と、出張費を含めた料金の決まり方を上の方に置きます。
- 対応地域: 市区町村の名前で書き、地域外の扱いも書く
- 料金: 作業ごとの料金と、出張費や駐車場代の扱い
- 作業の流れ: 申し込みから作業が終わるまで
- 作業の前後が分かる写真
- 申し込みの方法と、返事をする時間帯
相談を受ける仕事(士業、コンサルタント、カウンセラー)
相談を受ける仕事では、専門分野と人柄が判断の中心になります。「何でもやります」より、得意な分野を絞って書いた方が、相談する側は自分のことだと感じやすくなります。職種によっては広告についての決まりがあるので、所属する会の決まりを確かめてから書いてください。事務所のサイトとしての作り方は士業のホームページ制作でも紹介しています。
- 得意な分野と、よく受ける相談の例
- 顔写真と経歴、資格
- 相談の流れと、初回の相談の扱い
- 報酬の目安と、決まり方
- 面談の場所(事務所、訪問、オンライン)
作品で選ばれる仕事(デザイナー、カメラマン、イラストレーター)
作品で選ばれる仕事では、文章より先に実績を見せます。数を並べるより、頼んでほしい種類の仕事を選んで載せる方が、問い合わせの中身がそろいます。
- 実績の一覧: 頼んでほしい仕事を先頭に
- それぞれの実績に、依頼の内容と自分が担当した範囲を添える
- 制作の流れと、納品までにかかる期間の目安
- 料金の目安と、修正の回数の決まり
現場で作業する仕事(リフォーム、外構、設備の工事)
工事の仕事では、施工の事例が名刺の代わりになります。完成した写真だけでなく、工事の前の状態と、どんな悩みから依頼があったのかを添えると、見る人が自分の家に当てはめやすくなります。
| 仕事の種類 | いちばん前に出す情報 | 忘れやすい項目 |
|---|---|---|
| 来てもらう仕事 | 雰囲気の写真と予約の方法 | 駐車場の有無、臨時休業のお知らせ |
| 出向く仕事 | 対応地域と料金の決まり方 | 出張費、返事をする時間帯 |
| 相談を受ける仕事 | 得意な分野と人柄 | 初回の相談の扱い、報酬の決まり方 |
| 作品で選ばれる仕事 | 頼んでほしい種類の実績 | 担当した範囲、修正の回数 |
| 現場で作業する仕事 | 工事の前後が分かる事例 | 対応地域、見積もりの進め方 |
個人事業主のホームページでトップに置く項目の並べ方
トップページは、検索や名刺から来た人が最初に開くページです。上から読んでいくうちに5つの疑問が順に解けるように並べると、途中で離れる人が減ります。仕事の種類を問わず使いやすい並べ方は次のとおりです。
- 1屋号と一言何の仕事を、どこで、誰に向けてしているか
- 2こんな悩みに見る人の困りごとを2〜3個
- 3サービスと料金の目安いちばん多い依頼から順に
- 4実績とお客様の声頼んだ後の様子が浮かぶもの
- 5申し込みの方法電話、フォーム、LINE など
上から順に疑問が解けていき、最後に申し込みの方法にたどり着く並べ方です。
最初の画面に置く一言の例
最初の画面の一言は、屋号の言い換えではなく、何の仕事かが一読で分かる文にします。たとえば次のような書き方です。
- 駅から歩いて通える、少人数のピアノ教室です
- エアコンと水まわりのクリーニングを、ご自宅にうかがって行います
- 開業したばかりの方の、記帳と確定申告の相談を受けています
- 家族写真と七五三の出張撮影をしています
「心を込めて」「お客様第一」のような言葉だけでは、何の仕事かが伝わりません。思いを書くのはプロフィールに回し、最初の画面には仕事の中身と対象を書く方が、見る人は先を読もうと思えます。
ページのタイトルにも仕事と地域を入れる
検索結果に出る見出しは、ページのタイトルをもとに作られます。Google は、ページの内容を明確に表すタイトルを付けることを勧めています(出典: Google 検索セントラル「SEO スターター ガイド」)。屋号だけにせず、「屋号|地域名のハウスクリーニング」のように、仕事の名前と地域を入れておくと、何のページかが伝わりやすくなります。
個人事業主のホームページは1ページで足りるか
個人事業主のホームページは、最初は縦に長い1ページで足りることが多いものです。サービスが1〜2種類なら、5つの項目を1枚に並べた方が、見る人もページを行き来せずに済みます。ページを分けるのは、載せる量が増えてきてからで間に合います。
| 形 | 向いている場合 | 中身の例 |
|---|---|---|
| 1ページ | サービスが1〜2種類で、まず名刺代わりに公開したい | 一言、悩み、サービスと料金、プロフィール、よくある質問、申し込み |
| 5ページ前後 | サービスが複数あり、料金表が長くなる | トップ、サービスと料金、プロフィール、実績、問い合わせ |
| 10ページ前後とお知らせ | 実績やお知らせを増やしていきたい | 上の5つに加えて、実績の詳しいページ、よくある質問、お知らせ(ブログ) |
迷ったら1ページで公開し、問い合わせで何度も聞かれることが出てきたら、その答えをページとして足していく順番が無理がありません。ページの分け方と並べ方を決める手順はホームページの構成の決め方に、プロフィールや事業者情報のページの書き方は会社概要の書き方にまとめています。
自宅で開業している場合の住所の載せ方
自宅を事務所にしている人からは、住所をどこまで載せるかという相談をよく受けます。お客さんに来てもらう仕事でなければ、市区町村までと対応地域を書いておく形がよく選ばれます。
ただし、ホームページで申し込みや支払いまで受ける場合は、通信販売として特定商取引法にもとづく表示が求められます。事業者の名称、所在地、電話番号なども表示する事項に入ります。請求があればすぐに書面やメールで知らせることを明記し、その体制を整えていれば、一部の事項を省略できる決まりもあります(出典: 消費者庁「特定商取引法ガイド」通信販売)。自分の仕事が当てはまるかは、このガイドで確かめてから決めてください。
個人事業主のプロフィールと料金表の例文
5つの項目のうち、書くのに手が止まりやすいのがプロフィールと料金表です。ここでは、そのまま組み立てに使える型を紹介します。
プロフィールの例文
プロフィールは、経歴を並べるより、「なぜこの仕事をしているのか」と「どんな人の役に立ちたいのか」が入っていると、読んだ人が話しかけやすくなります。次の順番で書くと、短くてもまとまります。
- 何をしている人か(仕事の名前と対象)
- この仕事を始めたきっかけ
- 仕事で大切にしていること
- 資格や経歴
- 最後に、見ている人への一言
例文: 「ご自宅にうかがって、エアコンと水まわりのクリーニングをしています。前の仕事で、忙しくて掃除まで手が回らないご家庭の声を何度も聞いたのが、独立したきっかけです。作業の前に汚れの状態をお見せし、料金に納得していただいてから始めることを大切にしています。小さなお子さんやペットのいるご家庭も、使う洗剤についてお気軽にご相談ください。」
料金表に書く項目の例
| 書く項目 | 書き方の例 | 書き忘れると起きること |
|---|---|---|
| 基本の料金 | 作業や商品ごとに、何をするといくらかを1行で | 何が含まれるか分からず、比べてもらえない |
| 追加料金 | 出張費、駐車場代、休日の対応など | 後から金額が変わり、不信感につながる |
| 税込か税別か | 表の上に「表示は税込です」と書く | 支払いのときに金額の差が出る |
| 支払い方法 | 現金、振込、カード、QRコード決済のどれか | 当日になって払えないと分かる |
| キャンセルの決まり | いつまでなら料金がかからないか | 直前の取り消しで揉める |
価格の書き方には決まりがあります。事業者が消費者に対して前もって価格を表示する場合は、消費税を含めた総額で表示することが義務付けられています。チラシや店頭と同じく、ホームページの料金表も対象です(出典: 国税庁 タックスアンサー「No.6902 『総額表示』の義務付け」。国税庁の公式サイトで確認)。
文章全体の整え方はホームページの文章の書き方に、顔写真や作業の写真の撮り方はホームページに載せる写真の撮り方にまとめています。
個人事業主のホームページは無料で始めるか、頼むか
ここまでの例は、無料の作成サービスでも、人に頼んでも形にできます。どちらが合うかは、お金よりも、使える時間と公開後に誰が手を入れるかで決まります。違いを並べると次のとおりです。
無料で始める
- 出ていくお金が小さく、思い立ったらすぐ直せる
- 文章、写真、設定はすべて自分で用意する
- 無料の範囲では独自ドメインが使えないなどの制限があることがある
- 公開後の更新や管理も自分で続ける
頼む
- 費用がかかる。金額は作業の量と中身で決まる
- 載せる内容を相談しながら決められる
- 独自ドメインやスマホでの見え方の設定を任せられる
- 公開後の更新も、契約によっては任せられる
無料で始めると出ていくお金は小さく、頼むと自分の作業時間を本業に回せます。
無料で始める場合は、サービスごとに無料でできる範囲が違います。独自ドメインが使えるか、広告が表示されるか、後から有料プランに切り替えたときにいくらかかるかは、各サービスの公式サイトで確かめてから選んでください。主なサービスの違いはホームページを無料で作成する方法で、個別のサービスはペライチのできることと料金、Wixでホームページを作る前に知っておきたいこと、Googleで無料のホームページ作成で説明しています。
ホームページとあわせて、地図の検索に出るGoogleビジネスプロフィールの登録も無料でできます。来てもらう仕事や出向く仕事なら、両方をそろえておくと見つけてもらう入口が増えます。
頼んだ方がよい条件
- 本業が忙しく、更新する人がいない
- ホームページから問い合わせや予約を受けたい
- 写真と文章をそろえる時間が取れない
- ネット予約や支払いなど、機能を足したい
- 同じ地域の同業者と比べられることが多い
上の条件に当てはまらず、文章と写真がもう手元にあるなら、まず無料で始めてみるのも十分に成り立ちます。自分で作るときにどこで止まりやすいかはホームページを自分で作るのが難しい理由に、全体の手順はホームページの作り方にまとめています。
個人事業主がホームページを頼むときの費用の目安
頼むときの費用は、ページ数、デザイン、機能、文章や写真を誰が用意するかで決まります。決まり方と内訳、依頼先ごとの違いはホームページ制作の費用相場で詳しく説明しています。ここでは目安として、uparia の料金表を例に挙げます(税込)。
| プラン | 料金 | 含まれるもの |
|---|---|---|
| 月額プラン ライト | 月額2,980円 | 制作費0円、最低契約期間12か月。1ページ、スマホ対応、お問い合わせフォーム、独自ドメイン・サーバー・保守込み |
| 月額プラン スタンダード | 月額4,980円 | 制作費0円、最低契約期間12か月。10ページまで、更新は月5回まで、お知らせ機能 |
| 月額プラン プレミアム | 月額14,800円 | 制作費0円、最低契約期間12か月。30ページまで、オリジナルデザイン、予約などの機能 |
| 買い切り スタートプラン | 3万円〜 | 1ページ構成〜、独自ドメイン取得とサーバー代込み |
| 買い切り しっかりプラン | 30万円〜 | 複数ページ、オリジナルデザイン、写真・原稿の相談 |
上で紹介した1ページの例ならライト、5ページ前後の例ならスタンダードが目安です。月額プランは24か月続ければ、買取費用0円でサイトとドメインが自分のものになります(スタンダードなら24か月の総額119,520円)。
月額で頼む場合と買い切りで頼む場合の違いはホームページの月額制のデメリットと買い切りとの比較で、相談から公開までの段取りはホームページ制作の流れと期間で確かめられます。プランごとの中身は個人事業主向けのホームページ制作にまとめています。
個人事業主のホームページの例を自分の仕事に当てはめる手順
例を見て「良さそう」と思っても、自分の仕事に置き換えないと手は動きません。自分で作る場合も頼む場合も、次の順番で書き出しておけば、そのまま形にする材料になります。

- 自分の仕事が、5つの仕事の種類のどれに近いかを決める
- 5つの項目(誰が、何を、いくらで、どこで・いつ、どう頼む)を1行ずつ書く
- お客さんからよく聞かれる質問を書き出し、答えを添える
- 最初の画面に置く一言を、仕事の中身と対象が分かる形で書く
- 1ページで始めるか、ページを分けるかを決める
公開する前に確かめること
- スマホで開いて、5つの項目が迷わず見つかる
- 料金表に税込の金額と追加料金の決まりが書いてある
- ページのタイトルに仕事の名前と地域が入っている
- 問い合わせフォームから自分あてに送って、届くことを確かめた
- ネットで申し込みや支払いを受ける場合、特定商取引法にもとづく表示を確かめた
書き出してみて手が止まった項目があれば、そこが自分にとっていちばん準備の要るところです。頼む前にそろえておくものはホームページ制作に必要なもので、問い合わせの受け方は問い合わせフォームの作り方で確かめられます。
uparia では、書き出したメモからでもご相談を受けています。料金と進め方はサービス資料に、作ったサイトは制作実績にまとめています。
よくある質問
個人事業主のホームページに屋号は必要ですか?
屋号がなくてもホームページは作れます。その場合は本名で載せるか、仕事の名前と地域を組み合わせた呼び名を見出しに使う人が多いです。名刺やチラシ、銀行口座の名義などとそろえておくと、見た人が同じ事業者だと分かりやすくなります。
顔写真は載せた方がよいですか?
人そのものが選ばれる理由になりやすい個人事業主では、顔写真があると相談する側の不安が減ります。どうしても載せたくない場合は、作業中の手元や後ろ姿、道具の写真など、仕事の様子が伝わる写真で代わりにする方法もあります。
開業したばかりで実績がない場合は、何を載せればよいですか?
実績の代わりに、前の仕事での経験、持っている資格、作業の流れ、使っている道具や材料を載せる方法があります。知人や家族に頼んだ作業を、許可を取ったうえで事例として紹介する人もいます。実績は仕事が増えるたびに足していけば大丈夫です。
SNSがあれば、ホームページはなくてもよいですか?
SNSは新しい投稿を見てもらうのに向いていますが、料金や対応地域、申し込みの方法などの決まった情報は流れて見つけにくくなります。SNSで興味を持った人が確かめに来る場所として、1ページだけでもホームページを持っておくと、情報をまとめて伝えられます。
ホームページの制作費は経費にできますか?
事業のために作るホームページの費用は、一般に経費として扱われます。ただし、金額や中身によって、その年に経費にできるか、何年かに分けて計上するかが変わることがあります。扱いに迷う場合は、税務署や税理士に確かめてから処理してください。






