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COLUMN

Webアプリの開発費用は何で決まる?内訳と小さく作って抑える進め方

費用・料金公開日
Webアプリの開発費用を、画面の下書きを指さしながら説明する開発担当者のイラスト

この記事でわかること

  • Webアプリの開発費用を決める4つの要素
  • 作業代と実費に分けたWebシステム開発の費用の内訳
  • 金額が大きく変わる5つの分かれ目と、作る前に比べたい選択肢
  • 見積もりを頼む前にまとめることと、契約で決めておくこと
  • 公開後にかかる費用と、小さく作って費用を抑える進め方

Webアプリの開発費用は、決まった相場で決まるものではなく、「作る画面と機能の数」「ほかのサービスとの連携」「使う人と権限の範囲」「公開後の保守」の4つでほぼ決まります。同じ予約の管理でも、店長1人が使う画面と、スタッフ全員が権限を分けて使う仕組みとでは、作業の量が大きく違うからです。この記事では、Webシステム開発の費用の内訳、金額が変わる分かれ目、作る前に比べたい選択肢、見積もりを頼む前にまとめること、公開後にかかる費用と抑え方を、小さな事業者向けの開発を受ける側の目線で順にまとめます。

Webアプリの開発費用は何で決まるのか

Webアプリの開発費用は、ほとんどが人の作業時間でできています。サーバー代などの実費もかかりますが、金額の大部分は、何を作るかを決め、画面と機能を作り、正しく動くかを確かめる時間です。そのため「Webアプリはいくら」とひとことで言える相場はなく、作る量と中身で決まります。

Webアプリの開発費用を決めるために、画面の手描きの下書きを見ながら相談する店主と開発者のイラスト
どんな画面と機能が要るかを一緒に書き出すところから、作業の量と費用が見えてきます。

作業の量を左右するのは、主に次の4つです。

Webアプリの開発費用を決める4つの要素
決めるもの中身費用への影響
画面と機能の数入力、一覧、検索、集計、印刷など、作る画面と動きの数数が増えるほど、作る時間と確かめる時間が増える
ほかのサービスとの連携決済、メール配信、会計ソフト、LINE、カレンダーなどとのつなぎ込み相手の仕様を調べて合わせる作業が加わる
使う人と権限誰がログインし、誰が何を見られて何を変えられるか権限を分けるほど、画面と確認の組み合わせが増える
公開後の保守サーバーの管理、不具合の修正、仕組みの更新開発費とは別に、毎月または都度かかる

見積もりを比べるときも、この4つがそろっているかを見ると、金額の差がどこから来ているのかが分かります。逆に言えば、この4つが決まっていない段階で出てくる金額は、どの依頼先のものでも仮の数字です。

Webシステム開発の費用の内訳

Webシステム開発の費用は、大きく「作業代」と「実費」に分かれます。見積書の項目名は依頼先によって違いますが、中身はおおむね次のように分けられます。

図解・内訳Webシステム開発の費用の内訳

作業代

  • 要件の整理困りごとと必要な機能を決める
  • 設計画面の流れとデータの持ち方を決める
  • 開発画面と機能を作る
  • テスト実際の使い方で動きを確かめる
  • 公開と引き渡しサーバーに置き、使い方を説明する

実費

  • サーバーとデータベースアプリを動かし、データを保管する場所
  • ドメインアプリの住所にあたるURL
  • 外部サービスの利用料メール送信、地図、決済などの料金

金額の大部分は作業代です。実費は小さくても、公開した後もずっと続きます。

作業代は、決める時間と確かめる時間も含む

見落とされやすいのが、作る前の「要件の整理」と、作った後の「テスト」です。何を作るかがあいまいなまま作り始めると、途中で作り直しが起き、その分が費用に乗ります。テストを削ると、公開後に不具合が見つかり、直す費用と業務が止まる時間が後から出てきます。

見積書でこの2つが「一式」になっている場合は、何回の打ち合わせを見込んでいるか、誰がどんな操作で動きを確かめるのかを聞いておくと安心です。

実費は小さくても、公開後ずっと続く

サーバーやデータベース、ドメイン、メール送信や地図、決済などの外部サービスには利用料がかかります。多くは使った量や件数で料金が変わるので、使う人やデータが増えると月々の金額も変わります。どのサービスの契約を誰の名義にするかも、作る前に決めておきたいところです。

Webアプリの開発費用が大きく変わる5つの分かれ目

同じ「予約を管理したい」「お客さんの情報をまとめたい」という相談でも、次の5つのどれに当てはまるかで、作業の量が大きく変わります。相談を受けるときも、最初に確かめるのはこの5つです。

ログインと権限を分けるか

自分1人が使うだけなら、ログインの仕組みは単純で済みます。スタッフごとにアカウントを作り、「店長は売上を見られる」「アルバイトは予約だけ見られる」のように権限を分けると、画面ごとに見せる内容を変える作業と、その組み合わせを確かめる作業が増えます。

ほかのサービスとつなぐか

会計ソフトに売上を送る、LINEで通知を出す、カレンダーに予定を入れるといった連携は、便利な反面、相手のサービスの仕様を調べて合わせる作業がかかります。相手の仕様が変わったときに直す手間も、公開後に続きます。

今あるデータを移すか

Excelの台帳や紙の記録を新しい仕組みに移す場合、表記のゆれや抜けを整える作業が出てきます。データの量よりも、整っているかどうかで手間が変わります。移す前に、どこまでを移し、どこからを新しく入れ直すかを決めておくと、見積もりの幅が小さくなります。

お金を扱うか

決済、返金、請求書や領収書の発行など、お金を扱う機能は、間違いが許されないため確かめる項目が増えます。決済そのものは既製の決済サービスを組み込むことが多く、その場合は利用の手数料も実費として続きます。

スマホでどこまで使うか

事務所のパソコンで使うだけなのか、現場でスマホから入力するのかで、画面の作り方が変わります。両方で使う場合は、それぞれの画面で操作しやすいかを確かめる手間も加わります。

分かれ目は、最初から全部に当てはめなくてよい

権限、連携、データの移行、お金、スマホの5つを最初から全部入れると、費用も期間も大きくなります。まず自分たちだけで使える形で作り、使い方が固まってから権限や連携を足す、という順番でも多くの業務は回ります。

Webアプリを作る前に比べたい3つの選択肢

開発の相談で話を聞いていくと、「今は作らない方がよい」という結論になることもあります。困りごとによっては、既にあるサービスや表計算の工夫で足りるからです。費用をかける前に、次の3つを並べてみてください。

業務の困りごとを解決する3つの方法
選択肢向いている場合気をつけること
既製のサービスを使う予約、会計、顧客の管理など、よくある業務をそのまま回したい月額の利用料が続く。自社のやり方をサービスに合わせる必要がある
表計算と自動化で工夫する使う人が少なく、今の台帳を活かしたい人数やデータが増えると、壊れやすく管理が難しくなる
Webアプリを作る自社のやり方に合うものがない。複数のサービスをまたいで手作業が残っている作る費用に加えて、保守の費用と体制が要る

予約の仕組みなら予約システムの導入と自作の比べ方、お客さんの台帳なら顧客管理をスプレッドシートで始める方法、繰り返しの入力や集計ならスプレッドシートの自動化で、作らずに進める方法をまとめています。

ホームページに機能を付けて済む場合

お客さんからの予約の受付や、ネットでの販売が目的なら、新しくシステムを作るより、ホームページに機能を付ける方が早く済むことがあります。参考までに、uparia の料金表では次のとおりです(税込)。

予約と販売に関わる料金(税込)
プラン料金予約や販売の扱い
月額プランのプレミアム制作費0円、月額14,800円(最低契約期間12か月)予約などの機能を含む
予約・カレンダー連携(買い切りプランのオプション)20,000円〜予約の受付を追加
ネットショップ化(買い切りプランのオプション)50,000円〜販売の機能を追加

ホームページの費用の決まり方はホームページ制作の費用相場で詳しく説明しています。お客さん向けの受付だけでなく、スタッフが入力する管理画面や、複数の人で共有する台帳が必要になったら、Webアプリとして作ることを考える段階です。

Webアプリ開発の費用を見積もってもらう前にまとめる5つのこと

見積もりの精度は、頼む側が最初に出せる情報で決まります。きちんとした仕様書は要りません。次の5つを箇条書きでまとめておけば、依頼先は作業の量を見積もりやすくなり、複数の依頼先の金額も比べやすくなります。

Webアプリ開発の費用の見積もりを頼む前に、今の業務の流れを書き出す女性のイラスト
今の作業の流れと欲しい機能を書き出しておくと、見積もりの前提がそろい、金額を比べやすくなります。

見積もりを頼む前に書き出すこと

  • 今どんな作業に、誰が、どれくらい時間を使っているか
  • 誰が使うか(自分だけ、スタッフ、お客さん)と、おおよその人数
  • 必ず欲しい機能と、あとからでよい機能の分け方
  • 今使っているサービスや台帳(Excel、紙、LINEなど)
  • 予算の上限と、使い始めたい時期のめやす

中でも役に立つのは、必ず欲しい機能と、あとからでよい機能を分けておくことです。最初の見積もりが予算を超えたときに、どこを後回しにすればよいかがすぐ決められます。見積書の項目の読み方と比べ方はホームページ制作の見積もりの見方が参考になります。

金額だけでなく、「この金額に何が含まれていないか」も聞いてください。テスト、データの移行、操作の説明、公開後の修正などが別料金になっていると、比べたときに安く見えても、最終的な支払いは変わってきます。

Webシステムの開発費用とは別にかかる公開後の費用

Webシステムは作って終わりではありません。公開した後も、次のような費用がかかり続けます。開発費だけで比べると、後から思わぬ出費になることがあります。

公開後にかかる主な費用
かかるもの中身払い方の例
サーバーとデータベースアプリを動かしておく場所と、データの保管毎月の利用料
ドメインと通信の暗号化住所にあたるURLと、通信を守る仕組み年ごとの更新
外部サービスの利用料メール送信、地図、決済の手数料など使った量に応じて
保守不具合の修正、部品の更新、障害の対応、バックアップ毎月の定額か、都度の見積もり
機能の追加と変更業務のやり方が変わったときの手直し都度の見積もり

見落とされやすいのが保守です。Webアプリは、使っている部品やサーバーの仕組みが更新されていくので、アプリ自体に手を加えなくても、年月がたつと手直しが必要になります。保守を頼まない場合は、誰が更新を確かめるのかを決めておいてください。

ホームページで毎月かかる費用の考え方はホームページの維持費で説明しています。仕組みは違っても、毎月の固定費と都度の費用を分けて考えるところは同じです。

データの控えを自分でも持っておく

依頼先と連絡が取れなくなったときに困らないよう、データを書き出す方法と、サーバーやドメインの契約者が誰かを確かめておきましょう。契約の名義が依頼先になっていると、別の依頼先に移るときに手間がかかります。

Webアプリの開発費用を抑える進め方

費用を抑えるいちばんの方法は、最初に作るものを小さくすることです。欲しい機能を全部そろえてから使い始めるのではなく、困りごとを1つに絞って作り、使いながら足していきます。

図解・流れWebアプリを小さく作って育てる流れ
  1. STEP01困りごとを1つに絞る手作業がいちばん多いところを選ぶ
  2. STEP02最小の画面で作る入力と一覧など、なくては困る画面だけ
  3. STEP03実際の業務で使うスタッフに使ってもらい、使いにくい所を集める
  4. STEP04必要な機能を足す使ってみて要ると分かったものから

最初から全部を作るより、使ってみて分かったことを足す方が、使われない機能に費用をかけずに済みます。

社内システムの開発費用は、使う人と業務を絞ると読みやすい

社内で使うシステムは、部署やスタッフごとの要望を全部聞いていくと、機能がどんどん増えます。最初は1つの業務、限られた人に絞って作り、使い方が固まってから広げると、見積もりの幅も小さくなります。

既製のサービスと組み合わせる

決済や予約、メール配信など、よくある機能は、既製のサービスを組み込むと一から作るより手間を減らせます。その代わり利用料が続くので、作る費用と月々の利用料を並べて比べてください。

使える補助金がないか確かめる

国や自治体の補助金の中には、業務のためのITツールの導入を対象にするものがあります。対象になる経費や申請の時期は制度ごとに違い、変わることもあるので、各制度の公式の案内で最新の内容を確かめてください。ホームページの場合の考え方はホームページの補助金にまとめています。

  • 最初に作る範囲を、困りごと1つに絞る
  • 権限や連携は、使い方が固まってから足す
  • よくある機能は既製のサービスを組み込み、利用料と比べる
  • 補助金は公式の案内で対象と時期を確かめる

Webシステム開発の契約で決めておくこと

開発の費用は、契約で何を決めたかによっても後から変わります。小さな開発ほど口約束で進みがちですが、次の項目は書面に残しておきましょう。

Webシステム開発の費用と作る範囲を、書面で確かめ合う依頼者と開発者のイラスト
作る範囲や保守の扱いを書面で確かめておくと、後から追加の費用でもめることを防げます。
契約で決めておく項目と、決めないと起きること
決めること決めないと起きること
作る範囲と、範囲外の扱い「これも入っていると思った」で追加の費用が出る
修正の回数と、仕様の変更の扱い直しが終わらず、費用も期間も延びる
ソースコードとデータの権利依頼先を変えたいときに、作り直しになる
サーバーとドメインの名義別の依頼先に移るたびに、手続きと費用がかかる
公開後の保守の範囲と料金不具合のたびに、誰が直すのかでもめる

依頼先の見極め方はホームページ制作会社の選び方、契約で起きやすい行き違いはホームページ制作のトラブルにまとめています。ホームページの話として書いていますが、確かめる点はWebアプリの開発でもほぼ同じです。

Webアプリの開発費用で迷ったら、まず困りごとを書き出す

Webアプリの開発費用は、作る画面と機能の数、ほかのサービスとの連携、使う人と権限、公開後の保守で決まります。金額を下げたいときは、機能を削る前に、最初に解決する困りごとを1つに絞ってください。

相談の前に手元にあると話が早いもの

  • 手作業でいちばん時間がかかっている業務と、その流れ
  • 今使っている台帳や画面の写し(見せられる範囲で)
  • 必ず欲しい機能と、後でよい機能の一覧
  • 作らずに済むなら、それでもよいかどうか

この準備は、どこに頼む場合でも、既製のサービスを選ぶ場合でもそのまま使えます。書き出してみて手が止まったところが、相談で最初に話すべきところです。

uparia の進め方は予約サイトと小規模な業務アプリの開発に、これまでの制作物は制作実績にまとめています。

よくある質問

Webアプリの開発には、どれくらいの期間がかかりますか?

作る画面と機能の数、連携の有無で大きく変わります。要件の整理、設計、開発、テストの順に進むため、何を作るかが早く決まるほど期間も短くなります。困りごとを1つに絞り、最小の画面から作り始めれば、早い段階で実際の業務で試せます。

依頼先によって見積もりの金額が大きく違うのはなぜですか?

見積もりの前提がそろっていないことが多いからです。権限の分け方、データの移行、テストの範囲、公開後の保守が含まれているかどうかで金額は変わります。同じ資料を渡し、何が含まれていないかを聞いたうえで比べてください。

ノーコードツールで作れば費用は下がりますか?

画面が少なく、ツールの機能の範囲で収まる業務なら、作る手間を減らせることがあります。ただし、ツールの利用料が人数やデータ量に応じて続くことや、ツールの枠を超えた機能が作りにくいことも考えてください。作る費用と続く利用料を並べて比べるのが確かです。

開発を頼んだ会社とは別の会社に、保守を頼めますか?

ソースコードとデータ、サーバーの管理の権限を受け取れていれば、多くの場合は引き継げます。ただし、作り方の説明が残っていないと、引き継ぐ側が中身を調べる時間がかかります。契約の段階で、ソースコードの扱いと引き渡すものを決めておくと安心です。

社内でしか使わないシステムでも、セキュリティの対策は要りますか?

要ります。インターネット上で動くWebアプリは、社内向けでも外から接続を試みられることがあります。ログインの仕組み、通信の暗号化、部品の更新、バックアップは、使う人数に関係なく必要です。保守の範囲にこれらが含まれているかを確かめてください。

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