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COLUMN

ホームページ制作のトラブル7例と、契約書で先に決めておく10の項目

依頼・制作会社選び公開日
ホームページ制作のトラブルを防ぐため、契約書を制作担当者と一緒に読み合わせる店主のイラスト

この記事でわかること

  • ホームページ制作のトラブルの多くは契約前の取り決め不足から起きる
  • 公開の遅れ、追加費用、データの受け渡しなどよくある7つのトラブル
  • 頼む側の準備不足で起きる失敗と、その防ぎ方
  • ホームページ制作の契約書で決めておく10の項目と著作権の注意点
  • トラブルが起きたときに落ち着いて進める対処の順番

ホームページ制作のトラブルの多くは、制作者の腕よりも、契約の前に決めておくべきことが決まっていなかったことから起きます。「修正は何回までか」「どこからが追加費用か」「やめるときにデータとドメインを渡してもらえるか」。この3つを書面で決めておくだけでも、揉める場面はぐっと減ります。この記事では、制作の相談を受ける側として実際によく聞くトラブルを7つ挙げ、頼む側の準備で起きる失敗、契約書で決めておく10の項目、契約前に聞いておきたい質問、起きてしまったときの対処の順番を順にまとめます。

ホームページ制作のトラブルは契約前の取り決め不足から起きる

ホームページ制作で揉めたという話を聞くと、「悪い業者に当たった」という話に聞こえがちです。けれども中身をたどると、多くは頼む側と作る側で「当たり前」だと思っていたことが違っていた、というすれ違いです。

ホームページ制作のトラブルの原因を探して、見積書と依頼内容のメモを見比べる男性のイラスト
揉めたときに見直すと、見積もりと頼んだつもりの内容が食い違っていることがよくあります。

たとえば頼む側は「修正は納得いくまでしてもらえる」と思い、作る側は「修正は2回まで」と考えている。頼む側は「サイトは自分のもの」と思い、作る側は「借りて使ってもらうもの」と考えている。どちらも悪気はなく、ただ書面に書いていなかっただけです。

すれ違いが起きやすい3つの場面
場面頼む側が思いがちなこと作る側の考えでよくあること
作っている途中直したいところは何度でも直してもらえる修正の回数と範囲は見積もりの中で決まっている
公開した後ちょっとした文字の直しは無料で頼める公開後の作業は保守の契約か、別の見積もりになる
やめるときお金を払ったのでデータもドメインも持っていける契約の形によっては渡せない、または費用がかかる

つまりトラブルを防ぐいちばんの方法は、腕のよい依頼先を探すことと同じくらい、決めておくことを決めておくことです。依頼先の見極め方そのものはホームページ制作会社の選び方でまとめています。この記事では、選んだ相手と揉めないための取り決めに絞って説明します。

ホームページ制作でよくあるトラブル7つ

相談を受けていてよく聞くトラブルを、起きる時期の順に7つ並べます。どれも、原因と防ぎ方がはっきりしているものです。

公開の時期が延び続ける

制作者の作業が遅れる場合もありますが、頼む側の文章や写真がそろわずに止まっていることも同じくらいあります。どちらの遅れなのかが分からないまま時間がたつと、お互いに相手のせいだと感じて関係がこじれます。契約の時点で、誰がいつまでに何を出すかを予定表にしておくと防げます。

見積もりにない追加費用を請求される

「ページを1枚足したい」「予約の機能もほしい」と途中で頼んだ結果、最後に思っていない金額を請求されるトラブルです。見積もりに何が含まれ、何が含まれないかを確かめずに契約すると起きます。追加になる作業の単価と、追加の前に必ず金額を伝えてもらうことを決めておいてください。見積もりの項目の読み方はホームページ制作の見積もりの見方で説明しています。

修正の回数と範囲で揉める

デザインが出てきた後に、色や配置を何度も直してもらううち、「これ以上は追加費用です」と言われるケースです。修正の回数だけでなく、「文字の直しは修正、ページの作り替えは作り直し」のように範囲の線引きを決めておくことが大切です。

仕上がりがイメージと違う

「おまかせで」と頼んだのに、出てきたものが思っていた雰囲気と違うトラブルです。言葉だけでイメージを伝えると、受け取る人によって解釈が変わります。良いと思う他社のサイトを2〜3件見せ、どこが良いのかを一言ずつ添えると、すれ違いを小さくできます。

解約したらデータやドメインを渡してもらえない

依頼先を変えようとしたら、サイトのデータは渡せない、ドメインは制作者の名義になっていた、というトラブルです。お店の名前の入ったドメインが他人の名義だと、移すのに手間と時間がかかります。ドメインの名義と管理の仕組みはホームページのドメインの基本で説明しています。

公開後に制作者と連絡がつかない

公開してしばらくたってから、営業時間を直したいのに返事が来ない、というトラブルです。特に、ログインの情報を制作者だけが持っている場合、自分では何もできなくなります。いざというときの進め方は制作会社と連絡が取れないときの対処にまとめています。

写真や文章の権利をめぐって揉める

制作者が用意した写真や素材を、別のチラシに使ったら問題になった、依頼先を変えたらデザインを使い続けられないと言われた、というトラブルです。お金を払って作ってもらったものでも、著作権が自動で頼んだ側に移るわけではありません。詳しくは契約書の項目のところで説明します。

ホームページ制作の失敗は頼む側の準備でも起きる

トラブルとまではいかなくても、公開したのに問い合わせにつながらない、使いにくくて結局作り直す、という失敗もあります。こちらは作る側だけでなく、頼む側の準備の足りなさから起きることが多いものです。

ホームページ制作の失敗を防ぐため、打ち合わせの前に目的と伝えたいことをノートに書き出す女性のイラスト
目的と伝えたいことを先に書き出しておくと、打ち合わせで決めることがはっきりします。
頼む側の準備で起きる失敗と防ぎ方
失敗起きる理由防ぎ方
見た目はきれいだが問い合わせが来ない誰に何をしてほしいかを決めずに頼んだ見た人に最後にしてほしいことを1文で伝える
公開まで想定の何倍も時間がかかる文章と写真を誰が用意するか決めていなかった用意する人と期限を契約の前に決める
社内で意見が割れて決まらない決める人が決まっていない最終の判断をする人を1人に決めておく
自分で直せずに困る公開後に誰が直すかを考えていなかった自分で直す範囲と頼む範囲を先に分ける
安さだけで選んで作り直しになる金額だけで比べ、含まれる作業を比べなかった見積もりの中身と公開後の費用まで並べて比べる

どの失敗も、契約の前に少し時間を取れば防げます。用意しておくものの一覧はホームページ制作に必要なものにまとめています。費用の比べ方はホームページ制作の費用相場で、金額が何で決まるかから説明しています。

相手に任せきりにしたい場合も、決めることまで任せられるわけではありません。任せる範囲と自分で決めることの分け方はホームページを丸投げするときに決めることを参考にしてください。

ホームページ制作の契約書で決めておく10の項目

契約書と聞くと大げさに感じるかもしれませんが、制作者が用意する見積書や発注書、メールでの合意でも、次の項目が書かれていれば後で確かめられます。口頭だけの約束は、言った言わないになりやすいので避けてください。

ホームページ制作の契約書で決めておく10の項目
項目決めておくこと防げるトラブル
作る範囲ページ数、機能、文章と写真を誰が用意するか言った言わない、追加費用
金額と支払い総額、着手金と残金の割合、支払いの時期支払いの時期のずれ
追加費用の条件追加になる作業と単価、事前に金額を知らせること思わぬ請求
修正の回数と範囲何回まで、どこまでが修正か修正をめぐる揉めごと
予定と遅れの扱い誰がいつまでに何を出すか、遅れたときの扱い公開の遅れ
検収の方法納品物を確かめる方法と期間、確認後の不具合の扱いいつ完成したかの食い違い
著作権デザインや文章の権利が誰のものか、使える範囲使い続けられない、他に使えない
ドメインとサーバー誰の名義で取るか、誰が管理し費用を払うかやめるときに持ち出せない
公開後の保守直しや管理を頼める範囲と月々の料金公開後の連絡の途絶え、思わぬ請求
解約とデータの受け渡し途中でやめる条件、渡すデータと費用依頼先を変えられない

著作権は払っただけでは移らない

デザインや文章を作った人には、作った時点で著作権が生まれます。お金を払って作ってもらったものでも、契約で譲ると決めない限り、権利は作った人に残ります。さらに著作権法は、著作権を譲る契約でも、翻案(作り変え)などに関わる第27条と第28条の権利を特に書いていないときは、譲った側に残ると推定すると定めています(出典: e-Gov法令検索「著作権法」第61条)。

後で別の会社に直してもらう可能性があるなら、「第27条と第28条の権利を含めて譲る」か、少なくとも「自由に手直しして使ってよい」と書いておくと安心です。また、作った人の名前を表示するかどうかなどの著作者人格権は、他人に譲ることができません(同法第59条)。そのため契約書では「著作者人格権を行使しない」と書く形がよく使われます。

他社に権利がある素材は別に考える

有料のテーマ、写真素材、フォントなどは、制作者ではなく素材の会社に権利があります。契約で著作権を譲るとしても、これらは素材ごとの利用規約に従うことになります。サイト以外にも使いたい写真があるなら、どの素材をどこまで使えるかを聞いておいてください。

ドメインは最初から自分の名義にする

ドメインは、お店や会社の住所のようなものです。管理を制作者に任せるのは構いませんが、名義は最初から自分にしてもらうよう頼んでください。名義が自分であれば、依頼先を変えるときも話が進めやすくなります。管理画面のログイン情報を、どこまで自分が持つかも決めておきます。

契約の前に制作者へ聞いておきたい質問

契約書の項目を自分で一から書く必要はありません。打ち合わせで次の質問をして、答えを見積書や契約書に書いてもらえば十分です。答えがあいまいなまま進めようとする相手なら、契約を急がない方が安全です。

ホームページ制作のトラブルを防ぐため、契約の前に制作者へ質問を確かめる店主のイラスト
聞いた答えを見積書や契約書に書いてもらえば、後から確かめられる形で残ります。

契約の前に聞いておきたい質問

  • 見積もりに含まれる作業と、含まれない作業はどれですか
  • 修正は何回まで、どこまでの直しが含まれますか
  • 追加の作業が出たとき、金額はいつ教えてもらえますか
  • 文章と写真は、こちらが何をいつまでに用意すればよいですか
  • ドメインは誰の名義で取りますか
  • デザインや文章の著作権はどちらのものになりますか
  • 公開後に直したいとき、どこまで頼めて、いくらかかりますか
  • 途中でやめたり依頼先を変えたりするとき、何を渡してもらえますか

相手が個人の制作者の場合は、病気や廃業で対応できなくなったときのことも聞いておくと安心です。個人に頼むときに確かめたいことはホームページ制作をフリーランスに頼むときの注意点でまとめています。

相談から公開までのどの段階で何を決めるかは、ホームページ制作の流れを見ておくと、打ち合わせの回数と中身の見当がつきます。

ホームページ制作のトラブルが起きたときの対処の順番

すでに揉めてしまっている場合は、感情的なやり取りを続ける前に、次の順番で進めてください。順番を守ると、話し合いで解決できる場面が増えます。

図解・流れホームページ制作のトラブルが起きたときの対処の順番
  1. STEP01記録を集める見積書、契約書、メールやチャットのやり取りを1か所にまとめる
  2. STEP02取り決めを読み直す揉めている点が書面でどう決まっているかを確かめる
  3. STEP03書面で伝える困っていることと、してほしいことを期限を添えて文章で送る
  4. STEP04第三者に相談する話し合いで進まないときは、専門家などに相談する

記録と書面をそろえてから伝えると、話し合いが事実をもとに進みます。

まず記録と書面をそろえる

電話でのやり取りが多かった場合は、覚えている日時と内容をメモに残しておきます。そのうえで、契約書や見積書に何が書かれているかを読み直します。書面に書かれていないことは、相手の考えにも一理あることがあります。自分の主張が書面のどこに基づいているかを確かめてから伝えると、話がこじれにくくなります。

伝えるときは文章で、期限を添えて

伝えるときは、責める言葉より、事実と希望を分けて書きます。「いつ何があったか」「今どう困っているか」「何をいつまでにしてほしいか」の3つを書けば十分です。連絡がつかない場合も、送った記録は後で役に立ちます。

急いで確保しておきたいもの

  • サイトの管理画面のログイン情報
  • ドメインを取った会社と、名義が誰になっているか
  • サーバーの契約先と、次の支払いの時期
  • サイトの文章と写真の元のデータ

ドメインやサーバーの支払いが止まると、サイトが表示されなくなることがあります。話し合いが長引きそうなときほど、この4つを先に確かめてください。金額が大きい場合や、話し合いで進まない場合は、弁護士などの専門家に相談することも考えます。

費用と持ち物の決まりを先に見える形にしておく

トラブルの多くは、「いくらで、何が含まれ、やめたら何が残るか」が見えていないことから起きます。依頼先を選ぶときは、この3つが料金表や契約書に書かれているかを見てください。例として、uparia の料金表を挙げます(税込)。

uparia の料金表(例として掲載。税込)
プラン料金含まれるもの
月額プラン ライト月額2,980円制作費0円、最低契約期間12か月。1ページ、保守込み
月額プラン スタンダード月額4,980円制作費0円、最低契約期間12か月。10ページまで
月額プラン プレミアム月額14,800円制作費0円、最低契約期間12か月。30ページまで
スタートプラン(買い切り)3万円〜1ページ構成〜、独自ドメイン取得とサーバー代込み
しっかりプラン(買い切り)30万円〜複数ページ、オリジナルデザイン、写真・原稿の相談

月額プランでは、ドメインを最初からお客様の名義で取ります。途中でやめてもサイトとドメインは持っていけ、移管料は式で決まります(他社に権利がある素材は対象外)。

月額の契約は、やめるときの条件が分かりにくいと不安に感じる方も多い形です。月額制と買い切りの違いと注意点はホームページの月額制のデメリットで、公平に比べて説明しています。

ホームページ制作のトラブルを防ぐために今日できること

これから頼む方も、すでに頼んでいる方も、次の3つは今日のうちに確かめられます。

今日確かめておきたいこと

  • 手元の見積書や契約書に、修正の回数と追加費用の条件が書かれているか
  • ドメインの名義が自分になっているか、管理画面にログインできるか
  • やめるときに何を渡してもらえるかが書面に書かれているか

書かれていない項目があっても、慌てる必要はありません。今の依頼先に聞いて、答えをメールで残してもらえば、それが取り決めになります。これから頼む場合は、この記事の10の項目と質問をそのまま打ち合わせに持っていってください。

uparia のホームページ制作の料金と含まれるもの、やめるときの決まりは小さな事業者向けのホームページ制作にまとめています。作ったサイトの例は制作実績でご覧いただけます。契約の前に書面で条件を確かめたい方は、無料相談からお気軽にお問い合わせください。

よくある質問

ホームページ制作で契約書を交わさないのは危ないですか?

契約書という名前の書類でなくても、見積書や発注書、メールで作る範囲、金額、修正の回数、権利の扱いが確かめられれば、後で見返す材料になります。危ないのは、口頭だけで決めて何も残っていない状態です。決めたことは短くてもよいので文章で残してください。

制作途中で依頼をやめたら、支払ったお金は返ってきますか?

契約の内容によって変わります。多くの場合、すでに終わった作業の分は支払う形になり、着手金は返ってこないこともあります。途中でやめるときの扱いを契約の前に書面で決めておくと、揉めずに済みます。決まっていない場合は、終わった作業の範囲を相手と確かめるところから始めてください。

ホームページの著作権を譲ってもらうには追加の費用がかかりますか?

依頼先によって考え方が違います。譲渡を前提に見積もっているところもあれば、譲るなら別の費用とするところもあります。後で別の会社に直してもらう予定があるなら、見積もりの段階で著作権の扱いと費用を聞き、契約書に書いてもらってください。

格安のホームページ制作はトラブルが多いのですか?

金額が安いことだけでトラブルが増えるわけではありません。揉めやすいのは、安い理由が分からないまま契約した場合です。作業の範囲が狭い、テンプレートを使う、公開後は別料金など、安さの中身と公開後の費用を確かめてから選べば、安い依頼先でも落ち着いて進められます。

制作者から納品後すぐに不具合が見つかったら、無料で直してもらえますか?

契約で決めた内容と違う不具合なら、まず無料で直してほしいと伝えるのが自然です。ただし、確認の期間や無料で直す範囲を契約で決めていることが多いので、検収の取り決めを読み直してください。見つけた不具合は、画面の写真と日時を添えて文章で伝えると話が早く進みます。

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