
この記事でわかること
- LPの効果測定で一番上に置く目的の数字の決め方
- LPの効果を見る5つの数字と、それぞれの意味
- GA4のキーイベントとUTMを使った測定の準備
- LPの反応がないときに、止まっている場所を見分ける方法
- LP改善を1か所ずつ進めて比べる手順と、つまずきやすい失敗
LPの効果測定は、まず問い合わせや申し込みの件数という目的の数字を1つ決め、そこに至るまでのどこで人が離れているかを順に見るものです。数字を集めるだけでは、改善にはつながりません。訪れた人数、読み進めた割合、ボタンが押された回数、送信された件数を並べると、LPの反応がない理由が「人が来ていない」「来ても読まれていない」「最後のフォームで止まっている」のどれなのかに分かれます。この記事では、GA4での測定の準備、止まっている場所の見分け方、1か所ずつ直して比べる改善の進め方を、作る側の目線で説明します。
LPの効果測定は、目的の数字を1つ決めることから始める
LP(ランディングページ)は、問い合わせ、資料請求、予約、購入など、1つの行動をしてもらうために作る縦長のページです。だから効果測定も、その行動が何件あったかを一番上の数字に置きます。アクセス数が増えても、申し込みが増えていなければ、LPが役目を果たしているとは言えません。

目的が決まると、数え方も決まります。次の表のように、LPの目的ごとに一番上に置く数字と、その数え方を先に書き出しておきます。
| LPの目的 | 一番上に置く数字 | 数え方の例 |
|---|---|---|
| 問い合わせ | フォームの送信件数 | 送信完了ページが表示された回数を数える |
| 資料請求 | 請求の件数 | 送信完了ページの表示と、届いたメールの件数を照らし合わせる |
| 予約 | 予約の件数 | 予約システム側の件数と、LPから来た数を合わせて見る |
| 電話 | 電話のボタンが押された回数 | ボタンのクリックをイベントとして数える |
LPそのものの考え方や、目的に合わせて中身を組み立てる手順はLPの作り方で説明しています。この記事では、できあがったLPの効果をどう測り、どう直すかに絞ります。
比べる期間を先に決めておく
数字は日によって大きく揺れます。とくに問い合わせの件数が少ない小さな事業では、1日の増減で良し悪しを決めると見誤ります。週ごとか月ごとに、前の同じ長さの期間と比べる、と先に決めておくと、判断がぶれにくくなります。
LPの効果を見る5つの数字と、それぞれの意味
目的の件数だけを見ていると、増えた、減ったは分かっても、理由が分かりません。訪れてから送信するまでの途中の数字も一緒に見ます。小さな事業のLPなら、まず次の5つで足ります。
| 数字 | 分かること | GA4での見方の例 |
|---|---|---|
| 訪問数(セッション) | LPに来た回数。入口の量 | ページごとのセッション数 |
| エンゲージメント率 | すぐに離れず、ある程度見た割合 | ページごとのエンゲージメント率 |
| 最後の方まで読まれた割合 | 途中で離れていないか | scroll イベントの数を訪問数と比べる |
| ボタンのクリック数 | 申し込みに進もうとした回数 | ボタンのクリックをイベントとして設定する |
| 送信件数と、その割合 | 目的の行動が何件あったか | 送信完了をキーイベントにする |
GA4(Googleの無料のアクセス解析ツール)では、10秒より長く続いた、キーイベントが起きた、2ページ以上見られた、のどれかに当てはまる訪問を「エンゲージメントのあったセッション」として数え、その割合をエンゲージメント率と呼びます。直帰率は、その反対の割合です(出典: アナリティクス ヘルプ「エンゲージメント率と直帰率」)。
読まれた深さは、GA4の拡張計測機能で自動で集まる scroll イベントで見られます。ページの一番下近く(縦の90%)まで表示されたときに1回記録される仕組みです(出典: アナリティクス ヘルプ「拡張計測機能イベント」)。縦に長いLPでは、この数が訪問数に比べて少なければ、途中で離れている人が多いと分かります。
割合は、件数と一緒に見る
訪問が少ないうちは、1件の申し込みで割合が大きく動きます。割合だけを見て「下がった」と慌てず、もとの件数がいくつなのかを必ず横に並べてください。
広告を出している場合に足して見る数字
- 広告が表示された回数と、クリックされた割合(広告の管理画面で見る)
- 広告の費用を送信件数で割った、1件あたりにかかった費用
- 広告ごと、キーワードごとの送信件数(どの入口から申し込みが来ているか)
LP効果測定の準備、GA4とUTMで入口と成果を分けて数える
数字を見る前に、正しく数えられる状態を作ります。準備が抜けていると、あとから見返しても過去の数字は取り戻せません。LPを公開する前か、気づいた時点ですぐに進めます。
- LPにGA4のタグを入れ、自分でLPを開いてリアルタイムのレポートに出るかを確かめる
- フォームの送信後に、送信完了ページ(お礼のページ)が表示されるようにする
- 送信完了ページの表示を、GA4でキーイベントとして数える
- 電話や外部の予約サイトへのボタンがあれば、そのクリックもイベントとして数える
- 広告やSNSに載せるLPのリンクに、UTMを付けて入口を分ける
- テストで1回送信し、キーイベントとして数えられているかを確かめる
送信完了ページを用意し、キーイベントに登録する
GA4では、事業にとって大事な行動をキーイベントとして印を付け、ほかのイベントと分けて数えます(出典: アナリティクス ヘルプ「キーイベントについて」)。問い合わせのLPなら、送信完了ページが表示されたことをキーイベントにするのが分かりやすい方法です。
作る側として見ていると、フォームを送信しても同じページの中に「送信しました」と出るだけで、送信完了ページがないLPは少なくありません。この形だと、そのままでは送信を数えにくくなります。設定でイベントを送ることもできますが、手間を減らすなら、送信完了ページを別のURLで用意するのが近道です。
広告やSNSのリンクにUTMを付けて入口を分ける
UTMは、リンクのURLの後ろに付けて、どこから来た人かをGA4に伝える目印です。utm_source(参照元。例 instagram)、utm_medium(種類。例 social)、utm_campaign(キャンペーン名)などを付けると、入口ごとに訪問数や送信件数を分けて見られます(出典: アナリティクス ヘルプ「カスタム URL でキャンペーン データを収集する」)。InstagramのプロフィールのリンクとチラシのQRコードで別のUTMを付けておけば、どちらが申し込みにつながっているかが分かります。
テストの送信と自分のアクセスを混ぜない
公開前後は、自分や関係者がLPを何度も開き、テストで送信します。件数の少ないLPでは、これだけで数字が大きくずれます。テストした日と回数をメモしておき、社内のアクセスを除く設定も使えるかをアナリティクス ヘルプで確かめてください。
GA4を初めて入れる場合の手順はホームページのアクセス解析の始め方で説明しています。LPが自然検索で人を集めている場合は、Search Console の検索パフォーマンスで、どんな語で表示され、どれだけクリックされているかも見られます(出典: Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート」)。登録のしかたはサーチコンソールの使い方にまとめています。
LPの反応がないときは、どこで止まっているかを先に見分ける
LPの反応がないとき、いきなり見た目や文章を全部作り直したくなります。その前に、訪れてから送信するまでのどの段で人が減っているかを確かめます。止まっている場所によって、直すところがまったく違うからです。
- 1LPに来る広告、SNS、検索、チラシなどの入口から訪れる
- 2最初の画面で残る自分に関係のあるページだと感じて、離れずに見る
- 3読み進める内容、料金、よくある質問などを下まで読む
- 4ボタンを押す申し込みや問い合わせのボタンを押す
- 5送信するフォームに入力して送信を終える
どの段で人が大きく減っているかを見ると、直すところが決まります。数が大きく落ちている段が、最初に手を付ける場所です。
| 止まっている場所 | 数字に出るサイン | 疑うところ |
|---|---|---|
| 人が来ていない | 訪問数そのものが少ない | 広告、SNS、検索など入口の量 |
| 最初の画面で離れる | エンゲージメント率が低い | 入口の言葉と最初の画面のずれ、表示の遅さ |
| 途中で離れる | scroll イベントが訪問数に比べて少ない | 内容の順番、知りたいことが下にありすぎる |
| ボタンが押されない | 読まれているのにクリックが少ない | ボタンの言葉と位置、申し込む前の不安 |
| フォームで止まる | クリックはあるのに送信が少ない | 項目の多さ、スマホでの入力のしにくさ、エラー |
入口ごとに分けると、原因が絞れる
全体の数字だけでは、原因が混ざって見えます。広告から来た人は最初の画面ですぐ離れているのに、Instagramから来た人は最後まで読んで送信している、ということもあります。この場合はLPの中身ではなく、広告の言葉とLPの最初の画面が合っていないことを先に疑います。UTMで入口を分けておくのは、このためです。
LPだけでなく、ホームページ全体で問い合わせが来ない場合の見直し方はホームページで集客できない原因にまとめています。
LP改善は上から順に、1か所ずつ直して比べる
止まっている場所が分かったら、その場所に近いところから直します。一度に何か所も変えると、数字が動いても何が良かったのかが分からなくなります。1か所直したら、同じ長さの期間を置いて前と比べます。
- 01数字を見る5つの数字を前の期間と並べる
- 02止まる場所を決める人が大きく減っている段を1つ選ぶ
- 03直す案を1つ決めるその段に近いところで、変えることを1つだけ決める
- 041か所だけ直す直した日と中身をメモに残す
- 05同じ長さで比べる直す前と同じ長さの期間を置いて数字を比べる
01 に戻って、くり返す
直す場所を1つに絞って比べることをくり返すと、どの変更が申し込みにつながったのかが記録に残ります。
止まっている場所ごとに、最初に直すところ
- 最初の画面で離れる: 入口の広告や投稿で約束したことが、最初の画面の見出しに書かれているかを見直す
- 途中で離れる: 料金、流れ、よくある質問など、申し込む前に知りたいことを上の方へ寄せる
- ボタンが押されない: ボタンの言葉を「送信」ではなく、押したあとに何が起きるかが分かる言葉にする
- フォームで止まる: 項目を必要なものだけに減らし、スマホで実際に入力して確かめる
- 人が来ていない: LPの中身より先に、広告やSNSなど入口を増やす方法を考える
見出しやボタンをどの順に並べると読まれやすいかは、LPのデザインで、読む順番から考える方法として説明しています。
ABテストは件数が集まってから
ABテストは、2つの案を同じ期間に半分ずつ出して、どちらが申し込みにつながるかを比べる方法です。比べ方としては分かりやすい一方で、件数が少ないと、差が出ても偶然なのかどうかを判断できません。月に数件の申し込みしかないLPでは、まずは1か所ずつ直して前の期間と比べるやり方で十分です。
表示の速さも確かめる
最初の画面で離れる人が多いときは、ページの表示の速さも疑います。写真の多いLPは、スマホで開くと重くなりがちです。Google は、読み込みの速さや操作への反応などを Core Web Vitals という指標で示しており、PageSpeed Insights などで確かめられます(出典: Google 検索セントラル「Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について」)。
効果測定でつまずきやすい5つの失敗
数字を見ているのに改善が進まないときは、測り方そのものにつまずきがあることが多いです。作る側として相談を受けていて、よく見かけるものを並べます。

- 送信完了ページがなく、送信の件数を数えられていない。届いたメールの件数とGA4の数字が合わない
- テストの送信や、自分や関係者のアクセスが数字に混ざっている
- 見出し、写真、ボタン、フォームを一度に変えて、何が良かったのかが分からない
- 広告の予算や季節の違う期間どうしを比べて、LPの良し悪しと思い込む
- 割合だけを見て、もとの件数が少ないことに気づかない
とくに1つ目は、LPを作り直したときに起きやすい失敗です。送信完了ページのURLが変わったのに、キーイベントの設定が古いURLのままになっていると、申し込みがあっても0件と表示されます。作り直したら、テストで1回送信して数えられているかを確かめてください。
直した日と中身は、表計算ソフトに1行ずつ書いておくと役立ちます。数字が動いたときに、その前に何を変えたのかをすぐにたどれます。
LPの測定と改善、自分でやる範囲と頼む範囲
ここまでの作業のうち、どこまでを自分でやるかは、LPの編集画面やGA4の管理画面に入れるかどうかと、触る場所で分かれます。目安は次のとおりです。
| 作業 | 自分でやりやすい | 頼んだ方がよい |
|---|---|---|
| 数字を見る | GA4で訪問数、エンゲージメント率、キーイベントを見る | GA4のタグが入っているか分からない |
| 測定の準備 | UTMを付けたリンクを作る | 送信完了ページの用意、ボタンのクリックの計測 |
| 文章の直し | 見出しやボタンの言葉を変える | 内容の順番を組み替えたい |
| フォームの直し | 項目を減らす(作成サービスの設定で) | スマホで入力しにくい、エラーが出る |
| 表示の速さ | 写真を小さくしてから載せ直す | 写真以外の原因で遅い |

頼んだ方がよいのは、LPの作りそのものに手を入れる必要があるときです。内容の順番を組み替える、フォームを作り直す、計測の仕組みを入れ直す、といった作業は、作った会社かLP制作を受けている会社に相談します。作り直しにかかる費用の考え方はLP制作の費用相場で、頼んだときの進み方はLP制作の流れで説明しています。
相談する前にまとめておくこと
- LPのURLと、LPの目的(問い合わせ、資料請求、予約など)
- 人を集めている入口(広告、SNS、検索、チラシなど)
- GA4や広告の管理画面に入れるか
- わかる範囲の数字(訪問数、送信件数など)と、その期間
- これまでに直したところと、直した時期
LPの効果測定を続けるために、月に1回見ること
LPは、公開した日がいちばん完成に近いわけではありません。入口や季節が変われば、読む人も変わります。月に1回、同じ数字を同じ順番で見ることを決めておくと、変化に早く気づけます。
月に1回の見直しで見ること
- 目的の件数(送信件数)が、前の月と比べてどうだったか
- 訪問数、エンゲージメント率、最後まで読まれた割合、ボタンのクリック数
- 入口ごと(UTMごと)の訪問数と送信件数
- 届いたメールの件数と、GA4のキーイベントの数が合っているか
- 前の月に直したところと、その後の数字の動き
まとめると、LPの効果測定は、目的の数字を決める、正しく数えられる準備をする、止まっている段を見つける、1か所ずつ直して比べる、の順に進めます。反応がないときほど全部を作り直したくなりますが、止まっている場所が分かれば、直すところは思ったより少ないことがあります。
uparia では、LPの制作から、公開後の数字の見直しまでご相談いただけます。1ページ構成から作れる買い切りのスタートプラン(3万円〜)や、制作費0円・月額2,980円からの月額プラン(最低契約期間12か月)があり、買い切りで作ったサイト向けの月額保守(月5,000円・最低契約期間なし)にはアクセス解析のレポートが含まれます。今あるLPの見直しも、LP制作からご相談ください。
よくある質問
LPの効果測定は、無料のツールだけでできますか?
GA4は無料で使えるので、訪問数、エンゲージメント率、読まれた深さ、送信件数といった基本の数字は無料の範囲で測れます。自然検索から来る人の語を見る Search Console も無料です。広告を出している場合は、広告の管理画面の数字も合わせて見ます。
LPを公開してから、どのくらいの期間で効果を判断すればよいですか?
決まった期間はありません。訪問や申し込みの件数が少ないうちは、短い期間で判断すると偶然の増減に振り回されます。週ごとや月ごとなど比べる単位を先に決め、ある程度の件数が集まってから、前の同じ長さの期間と比べて判断してください。
LPの見た目を変えたら、反応は良くなりますか?
見た目を変えるだけで反応が良くなるとは限りません。人が来ていないのか、最初の画面で離れているのか、フォームで止まっているのかによって、直すところは違います。まず数字で止まっている場所を確かめ、その場所に近いところから1か所ずつ直すと、何が良かったのかが分かります。
WixやペライチなどのサービスでつくったLPでも、GA4で測れますか?
多くのホームページ作成サービスには、GA4の測定IDを入れる設定があります。ただし、送信完了ページを用意できるか、ボタンのクリックを数えられるかはサービスによって違います。使っているサービスの公式ヘルプで、GA4との連携の方法を確かめてください。
問い合わせのメールは届いているのに、GA4では0件と表示されます。なぜですか?
キーイベントの設定が、送信完了ページの今のURLと合っていないことがよくあります。LPを作り直してURLが変わった場合や、送信完了ページがなく同じページ内に完了の表示が出る形の場合に起きやすいです。テストで1回送信し、イベントが記録されるかを確かめてください。






