
この記事でわかること
- LPデザインで最初に決めるのは、見た目ではなく読む順番
- ランディングページのデザインが普通のホームページと違うところ
- ファーストビュー、見出し、ボタン、フォームの決め方
- スマホでの見え方と表示の速さを確かめる手順
- 公開前に見直したい失敗例とチェック項目
LPデザインは、色やレイアウトを選ぶ前に、読む人が上から下へ進む順番を決めるところから始めます。LP(ランディングページ)は、広告やSNSから来た人に1ページで読み切ってもらい、申し込みや問い合わせに進んでもらうためのページです。そのため、きれいに見えるかより、誰に何を伝え、どこで迷わせないかが先に来ます。この記事では、ランディングページのデザインの基本、ファーストビューやボタンの決め方、スマホでの確かめ方、公開前のチェック項目を、作る側の目線で順に説明します。
LPデザインは見た目より先に読む順番を決める
LPのデザインを頼まれたとき、制作の現場で最初に作るのは色見本ではありません。読む人がページの上から下へ進むあいだに、どんな順番で疑問が浮かび、どこで答えを見せるかを並べた「読む順番」の表です。見た目はその順番を読みやすくするための道具で、順番が決まっていないまま色や写真を選ぶと、きれいでも申し込みにつながらないページになりがちです。
- 1自分のことだと気づく最初の画面で、誰の、どんな悩みのためのページかが分かる
- 2解決の道筋を知る何をしてくれるのか、ほかの方法と何が違うのかが分かる
- 3信じられる根拠を見る実際の写真、作り手の顔、進め方などで中身を確かめられる
- 4不安が解ける料金、期間、よくある質問で、申し込む前の迷いが消える
- 5申し込むボタンとフォームで、迷わずに次の行動に進める
読む人は、上から順に疑問を解きながら進みます。デザインは、それぞれの段で次の段へ進みやすくするために使います。
この順番は、商品やサービスによって入れ替わります。値段で選ばれやすいものなら料金を早めに見せ、初めての人が不安を感じやすいものなら作り手の顔や進め方を前に出します。どの段を何個置くかといったページ全体の組み立て方は、LPの作り方と構成の基本でまとめています。
LPのデザインで「好み」から入らない理由
打ち合わせで「おしゃれにしたい」「この会社のページのような雰囲気で」という要望はよく出ます。雰囲気の参考は役に立ちますが、それだけで決めると、読む人ではなく作る側の好みに合わせたページになります。参考のページを見るときは、雰囲気よりも、何を最初に見せ、どこにボタンを置いているかに目を向けると、自分のLPに生かせる部分が見つかります。
ランディングページのデザインが普通のホームページと違うところ
ランディングページと普通のホームページは、同じWebページでも役割が違います。ホームページは、いろいろな目的の人がメニューから好きなページを選んで読みます。LPは、広告やSNSのリンクから来た人が、1ページを上から下へ読んで、1つの行動を決めます。デザインの決め方も、この違いに合わせます。
| 見るところ | ランディングページ | 普通のホームページ |
|---|---|---|
| 来る人 | 広告やSNSの1つの訴えを見て来た人 | 店名で調べた人、紹介された人など目的がばらばら |
| ページの数 | 1ページで読み切る | 複数のページをメニューで行き来する |
| ゴール | 申し込み、予約、資料請求など1つに絞る | 問い合わせ、来店、採用など複数ある |
| メニューやリンク | ほかへ移るリンクを減らし、読み進めてもらう | ほかのページへ移りやすくする |
| デザインの役目 | 読む順番を崩さず、次の段へ進ませる | 知りたい情報を探しやすくする |
広告の文言とデザインの入口をそろえる
LPに来る人は、直前に見た広告やSNSの投稿の言葉を覚えています。広告で「初回の体験」をうたったのに、LPの最初の画面が会社の紹介から始まると、来た人は自分が探していたものと違うと感じます。広告の見出しと、LPの最初の画面の見出しや写真の雰囲気をそろえておくと、来た人がそのまま読み進めやすくなります。
ホームページの中の1ページをLPとして使う場合
お店のホームページの中に、広告用のページを1枚足して使うこともできます。その場合も、上のメニューやほかのページへのリンクが目立ちすぎていないか、ゴールのボタンが1つに絞られているかを見直してください。
LPデザインに入る前に決める3つのこと
読む順番を作るには、その前に、誰に向けたページか、何を伝えるか、読んだ人に何をしてほしいかの3つが決まっている必要があります。ここがあいまいなまま作り始めると、途中で見出しを何度も書き直すことになり、デザインもそのたびに崩れます。

誰に向けたページか
「30代から50代の女性」のような広い言い方ではなく、どんな場面で困っている人かを1人思い浮かべます。たとえば整体院なら「デスクワークで夕方になると肩がつらく、仕事帰りに寄れる院を探している人」のように書きます。ここまで決まると、写真に写す場面や、最初の画面の言葉が選びやすくなります。
何を伝えるか
伝えたいことは、たいてい10個以上出てきます。その中から、来た人がいちばん知りたいことを1つ選び、最初の画面で見せます。残りは、読む順番の中で必要になった場所に置きます。全部を同じ大きさで並べると、どれも目に入らなくなります。
読んだ人に何をしてほしいか
ゴールは1つに絞ります。予約、資料請求、問い合わせ、LINEの友だち追加などを全部並べると、読んだ人はどれを選べばよいか迷います。ほかの入口を残したいときは、主のボタンを大きく、ほかは小さな文字のリンクにするなど、差をつけて置きます。
デザインに入る前に書き出しておくこと
- このページを見てほしい人が、どんな場面で困っているか
- その人がいちばん知りたいことは何か
- 読み終えた人にしてほしい行動は何か(1つ)
- 広告やSNSでは、どんな言葉で誘うか
- 料金や期間など、申し込む前に気にされそうなこと
LPデザインのファーストビューに置く4つの要素
ファーストビューは、ページを開いて最初に見える画面のことです。来た人はここで、自分に関係のあるページかどうかを判断します。LPデザインの中で、作る側がいちばん時間をかけるところです。
| 要素 | 役目 | 決めるときの見方 |
|---|---|---|
| 見出し | 誰の、どんな悩みのためのページかを伝える | 広告の言葉とそろっているか。読む人の言葉で書いているか |
| 補足の一文 | 見出しを具体的にし、何が得られるかを伝える | 見出しの言い換えになっていないか |
| 写真や図 | 使う場面や、できあがりを思い浮かべてもらう | 読む人が自分を重ねられる場面か |
| ボタン | すぐに申し込みたい人の入口になる | 押すと何が起きるかが文字で分かるか |
見出しは読む人の言葉で書く
見出しには、会社が言いたいことではなく、読む人が頭の中で使っている言葉を選びます。「独自の施術メソッド」より「仕事帰りの肩のつらさに」のほうが、その悩みを持つ人の目に留まります。見出しの文章の考え方はホームページの文章の書き方でも説明しています。
写真は「使っている場面」を選ぶ
商品だけ、建物の外観だけの写真より、人が使っている場面や、サービスを受けている場面の写真のほうが、読む人は自分のこととして見やすくなります。素材サイトの写真ばかりだと、どの会社のページか分からなくなるので、店内や作業の様子など、自分で撮った写真を混ぜます。撮り方の基本はホームページの写真の撮り方と選び方にまとめています。
文字を画像に焼き込みすぎない
見出しや説明を画像の中に文字として入れてしまうと、スマホでは小さくて読みにくく、あとで直すときも画像を作り直すことになります。見出しや料金など、あとで変わりうる文字は、画像ではなく文字のまま置くと直しやすくなります。
ランディングページのデザインで読み進めてもらう工夫
ファーストビューを過ぎると、読む人は指でページを送りながら、見出しと写真を拾い読みします。1文字ずつ読んでもらえる前提で作らず、見出しだけを追っても話の筋が分かるようにしておくのが基本です。

1つのまとまりに1つの話
ページを、見出しと短い文章と写真を1組にしたまとまりで区切ります。1つのまとまりには1つの話だけを入れ、まとまりの間には余白を取ります。話が変わるところで背景の色を少し変えると、読む人は区切りに気づきやすくなります。
色と文字の大きさに決まりを作る
使う色は、基本の色、アクセントの色、文字の色のように役割で決め、ボタンにだけアクセントの色を使うと、押せる場所が見分けやすくなります。文字の大きさも、見出し、本文、注釈の段階を決めておき、ページの途中で増やさないようにします。
文字と背景の色の差も確かめます。Webのアクセシビリティの国際的な基準であるWCAG 2.1では、通常の文字は背景とのコントラスト比を4.5:1以上、大きな文字は3:1以上にすることが求められています(出典: W3C「Understanding Success Criterion 1.4.3: Contrast (Minimum)」)。写真の上に白い文字を重ねるときは、写真の明るい部分で文字が読めなくなっていないかを見てください。
根拠になる中身を見せる
読み進めた人が次に知りたいのは、本当にそうなのかという根拠です。実際の作業の写真、作り手や店主の顔と言葉、申し込んでから届くまでの流れなど、事実で示せるものを並べます。お客様の声を載せるときは、実際にいただいた声だけを、許可を得て載せます。
LPデザインの申し込みボタンとフォームで迷わせない
最後まで読んでもらえても、ボタンやフォームで迷うと、そこで離れてしまいます。作る側から見ると、デザインの中でいちばん地味ですが、手を抜くと結果に響くところです。
- ボタンの文字は「送信」ではなく「無料体験を予約する」のように、押すと何が起きるかを書く
- ボタンは、ファーストビュー、ページの中ほど、最後など、読む人が決めそうな場所に置く
- ボタンの近くに、料金がかかるか、何分で終わるかなど、押す前の不安に答える一言を添える
- スマホでは、ボタンを親指で押しやすい大きさにし、ほかのリンクと近づけすぎない
フォームは項目を減らす
フォームの項目は、その時点で本当に要るものだけにします。資料請求で住所が要らないなら聞かず、電話で連絡しないなら電話番号は任意にします。必須の項目には印を付け、入力の誤りはその場で分かるようにします。フォームの設置のしかたは問い合わせフォームの作り方で説明しています。
送ったあとの画面も作っておく
送信したあとに、受け付けたこと、いつごろ連絡が来るか、届かないときはどうするかを書いた画面を用意しておくと、申し込んだ人が不安になりません。広告の成果を数えるときにも、この画面を使います。
スマホで見るLPデザインの確かめ方
広告やSNSから来る人の多くはスマホで見ます。パソコンの大きな画面で作ったデザインをそのまま縮めると、文字が小さすぎたり、写真の大事なところが切れたりします。また、Googleはインデックス登録と順位づけに、主にスマホ向けのページの内容を使うと説明しています(出典: Google 検索セントラル「モバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法」)。

- 自分のスマホで、広告やSNSのリンクから実際にLPを開く
- ファーストビューで、見出しとボタンが指で送らずに見えるかを見る
- 本文の文字が、拡大しなくても読める大きさかを見る
- 写真の大事なところ(顔や商品)が切れていないかを見る
- ボタンを押してフォームを最後まで入力し、送ったあとの画面まで進む
- 家族のスマホなど、画面の大きさが違う端末でも同じことを試す
表示の速さも確かめる
大きな写真や動画をたくさん入れると、ページが開くまでに時間がかかります。Googleが示しているウェブに関する指標(Core Web Vitals)では、ページのいちばん大きな要素が表示されるまで(LCP)は2.5秒以下、操作への反応(INP)は200ミリ秒以下、表示中のレイアウトのずれ(CLS)は0.1以下が「良好」の目安とされています(出典: web.dev「Web Vitals」)。Googleが無料で公開しているPageSpeed Insightsで、自分のLPのURLを入れると確かめられます。
スマホでの見やすさの直し方全般はホームページのスマホ対応の考え方でもまとめています。
LPデザインでよくある失敗と公開前のチェック
作る側として相談を受けていると、うまくいっていないLPには似たところがあります。デザインそのものより、決める順番や確かめ方の抜けから起きることがほとんどです。
| よくある失敗 | 起きていること | 見直すところ |
|---|---|---|
| 最初の画面が会社の紹介 | 来た人が、自分に関係あるページか分からない | 読む人の悩みの言葉で見出しを書き直す |
| 伝えたいことを全部並べた | どれも同じ大きさで、目に留まらない | いちばん知りたいことを1つ選び、最初に出す |
| ボタンがいくつもある | 予約、電話、LINEなどで迷う | 主のゴールを1つに絞り、ほかは控えめにする |
| パソコンでしか確かめていない | スマホで文字が小さい、写真が切れる | 実際のスマホで最後まで操作する |
| 大げさな言い回し | 根拠のない言葉が並び、信用されにくい | 事実と根拠で言える表現に直す |
広告の表示のルールにも気をつける
商品やサービスの中身を実際より著しく良く見せる表示(優良誤認表示)や、価格などの条件を実際より著しく有利に見せる表示(有利誤認表示)は、景品表示法で禁止されています。効果や性能をうたう表示は、合理的な根拠を示す資料を求められることがあります(出典: 消費者庁「表示規制の概要」)。広告であることを隠した口コミの依頼(ステルスマーケティング)も景品表示法違反とされています(出典: 消費者庁「ステルスマーケティング規制」)。
表示のルールの詳しい内容は、消費者庁「表示規制の概要」と消費者庁「ステルスマーケティング規制」で確かめてください。業種によっては、医療や健康食品のように別の広告のルールがあることもあります。
LPデザインを公開する前のチェック項目
- ファーストビューの見出しと、広告やSNSの言葉がそろっている
- 見出しだけを追っても話の筋が分かる
- ボタンの文字で、押すと何が起きるかが分かる
- フォームの項目は、その時点で要るものだけになっている
- スマホで文字が読め、写真の大事なところが切れていない
- フォームを送ったあとの画面まで、実際に試した
- 料金や条件の表示が実際と合っていて、根拠のない言い回しがない
- お客様の声や写真は、許可を得たものだけを使っている
公開したあとは、どこまで読まれ、どこで離れているかを数字で見て、少しずつ直していきます。見るべき数字と確かめ方はLPの効果測定のやり方で説明しています。
LPデザインを自分で進めるか頼むかの目安
ここまでの手順は、ページ作成サービスを使えば自分でも進められます。読む順番を紙に書き出し、ファーストビューの見出しを決め、スマホで確かめる、という流れは、作る人が誰でも変わりません。
| 見るところ | 自分で進めやすい | 頼んだ方がよい |
|---|---|---|
| 目的 | まず小さく試したい、告知が中心 | 広告費をかけて申し込みを集めたい |
| 材料 | 写真と文章が手元にそろっている | 写真や文章を用意する時間がない |
| 直す人 | 公開後に自分で文言や写真を直せる | 直す人がおらず、任せたい |
| 機能 | フォームだけで足りる | 予約や決済、計測の設定まで要る |
頼むと決めたら、依頼から公開までの進み方をLP制作の流れで、費用が何で決まるかをLP制作の費用相場で先に見ておくと、見積もりを比べやすくなります。読む順番の表や、伝えたいことのメモを持って相談すると、打ち合わせが早く進みます。
uparia の月額プランなら、1ページのライトは制作費0円・月額2,980円(最低契約期間12か月)で、スマホ対応とお問い合わせフォーム、独自ドメイン、サーバー、SSL、保守が含まれます(ネット販売と特定商取引法の表記は対象外です)。最初から自分のものにしたい方には、買い切りのスタートプラン(3万円〜、1ページ構成〜)もあります。広告やSNS向けのページの相談はLP制作の依頼から、料金の詳しい決まりは資料請求でもご確認いただけます。
よくある質問
LPのデザインの参考になるページはどうやって探せばよいですか?
同じ業種や、同じような商品のLPを、実際に広告から開いて見るのが手早い方法です。見るときは雰囲気よりも、最初の画面で何を伝えているか、ボタンをどこに置いているか、料金をどこで見せているかを書き出すと、自分のページに生かせる部分が分かります。文章や写真はそのまま使わないでください。
LPは縦に長いほうがよいのですか?
長さそのものに正解はありません。初めて知る商品や、値段が高めで迷いやすいものは、根拠や質問への答えが要るため長くなりやすいです。反対に、すでに知られているものや手軽な申し込みなら、短いほうが読み切ってもらいやすいこともあります。読む人の疑問に答えきれる長さを目安にします。
LPのデザインにアニメーションや動画は入れたほうがよいですか?
入れること自体が目的にならないようにします。使い方を見せたい商品なら短い動画が役に立つこともありますが、動きが多いと読みにくく、ページが重くなって表示が遅れる原因にもなります。入れる場合は、スマホで表示の速さと読みやすさを確かめてから公開してください。
LPのデザインはパソコン版とスマホ版の両方を作る必要がありますか?
広告やSNSから来る人が多いLPは、スマホで見たときの形を先に決め、それを横に広げてパソコン版を整える進め方が一般的です。1つのページが画面の幅に合わせて形を変える作り方(レスポンシブ)にしておけば、別々のページを2つ管理する必要はありません。
LPのデザインを公開したあと、どのくらいで直せばよいですか?
決まった期間はありませんが、ある程度の人が見てから判断するのが基本です。見た人が少ないうちに何度も変えると、何が良くて何が悪かったのかが分からなくなります。どこまで読まれているか、どこで離れているかを確かめ、1回に直すところを1つか2つに絞ると、変えた結果を比べやすくなります。






