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COLUMN

ネットショップの始め方、小さなお店が販売開始までに決める8つの手順

集客・SEO・MEO公開日
ネットショップの始め方を解説する、店のカウンターで商品を箱に詰める店主のイラスト

この記事でわかること

  • ネットショップの始め方は、売り場選びより送料と表示と届け方を先に決める
  • 開業届、特定商取引法の表記、許可が要る商品など始める前の確認
  • モール、作成サービス、今のホームページに足す方法の違い
  • 開店までの8つの手順と、開店後につまずきやすい5つの場面
  • 自分で始めるか頼むかの判断基準と、頼む場合の費用の考え方

ネットショップの始め方は、売る場所を選ぶより先に「何を、誰に、どう届けるか」と、法律で求められる表示を決めることから始まります。お店のページそのものは、作成サービスを使えば思っているより早く形にできます。止まりやすいのは、商品写真と説明文、送料と発送の段取り、特定商取引法の表記、開店後の注文対応です。この記事では、小さなお店がネット販売を始めるまでの8つの手順、モールと作成サービスと自社サイトの違い、自分で始める場合と頼む場合の比べ方を、作る側から見たつまずきと合わせてまとめます。

ネットショップの始め方は、売る場所より先に中身を決める

ネット販売を始めたいと考えたとき、多くの人はまず「どのサービスで作るか」から調べます。けれども、お店のページを形にする作業そのものは、作成サービスを使えば思っているより早く進みます。止まりやすいのは、その前と後です。

ネットショップを始める前に、商品の写真を撮り、大きさを測って準備する店主のイラスト
ページを作る前に、商品の写真や大きさ、送り方をそろえておくと、開店までの作業が止まりにくくなります。

前には、何をいくらで誰に売るのか、送料をどうするのか、法律で求められる表示をどう書くのかを決める必要があります。後には、注文に気づき、梱包して、発送して、問い合わせに答える毎日の仕事が続きます。ネットショップの始め方を調べるときは、この前後まで含めて考えておくと、開店してから慌てずに済みます。

ネットショップを始めるときの3つの段階
段階決めること止まりやすいところ
売る準備商品、値段、送料、届出と表示送料の決め方と特定商取引法の表記
店をつくる売り場、デザイン、商品写真、説明文写真と説明文がそろわない
届けて続ける受注、梱包、発送、問い合わせ、在庫注文に気づかない、在庫がずれる

作成サービスが楽にしてくれるのは、主に真ん中の「店をつくる」段階です。売る準備と、届けて続けることは、どのサービスを選んでもお店の側で決めて動かす必要があります。この記事では、この3つの段階に沿って順に説明します。

ネットショップを開く前に確かめる届出と表示

ネットで売ることも、店頭で売ることと同じく商売です。始める前に、税金の届出、法律で求められる表示、商品によっては許可を確かめておきます。後から気づくと、ページの作り直しや販売の中断につながります。

開業届と税金の手続き

個人で新しく事業を始めた場合は、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を出します。国税庁は、事業を始めた日から1か月以内に出すよう案内しています(出典: 国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」)。すでにお店を営んでいて、売る場所にネットが加わるだけという場合など、扱いが分からないときは所轄の税務署に聞くのが早道です。

特定商取引法の表記

ネットショップは、特定商取引法でいう通信販売に当たります。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、通信販売の広告に、販売価格、送料、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、返品の可否と条件、事業者の名前・住所・電話番号などを表示するよう定めています。多くのネットショップでは、これを「特定商取引法に基づく表記」というページにまとめています。

住所や電話番号を載せたくないとき

個人で始める場合、自宅の住所や電話番号を載せることに抵抗がある人は少なくありません。消費者から請求があったときに遅れずに提供することを表示するなど、一部を省略できる条件が定められています。条件は細かく、変わることもあるので、消費者庁の公式サイトで確認してください(出典: 消費者庁「特定商取引法ガイド 通信販売」)。

許可や免許が要る商品

売るものによっては、ネットで売る前に許可や免許が要ります。代表的なものを挙げます。自分の商品が当てはまるか分からないときは、表の窓口に先に相談してください。

許可や免許を確かめたい主な商品
売るもの確かめること相談する窓口
自分で作ったお菓子やパンなどの食品製造や販売に営業許可が要るかお店がある地域の保健所
お酒通信販売に使える酒類の販売免許があるか所轄の税務署
中古品(古着、古本、中古の道具など)古物商の許可が要るかお店がある地域の警察署

あわせて、お客さんの名前や住所、電話番号を預かることになるので、個人情報の扱い方を書いたページ(プライバシーポリシー)も用意します。送り状の控えや注文の記録をどこに保管し、いつ処分するかも、この段階で決めておくと後で迷いません。

ネットショップの始め方は3つの売り場で変わる

ネットで売る場所は、大きく分けて3つあります。どれを選ぶかで、始めるまでの手間も、開店後にかかるお金も、お店の見せ方も変わります。

ネットで売る3つの場所
売り場向いているお店気をつけること
モール(楽天市場、Amazonなど)多くの人が商品を探しに来る場所で売りたい出店の審査や手数料がある。ほかのお店と並んで比べられる
ネットショップ作成サービス自分のお店の名前で、小さく早く始めたい見つけてもらう工夫を自分でする。デザインや機能はサービスの範囲
今のホームページに販売の仕組みを足すお店の紹介と販売を1つのサイトにまとめたい作る手間と費用がかかる。決済や在庫の仕組みを選ぶ必要がある

モールに出店する場合

モールは、商品を探しに来る人がもともと多い場所です。その代わり、出店の審査、月額の費用や販売の手数料、モールの決まりに沿ったページづくりが求められます。同じ商品を扱うお店と並んで比べられるので、値段以外の理由で選んでもらう工夫が要ります。

ネットショップ作成サービスで始める場合

BASE、STORES、Shopify のような作成サービスは、テンプレートを選んで商品を登録すれば、決済の仕組みも含めて形になります。小さなお店が最初に試すには始めやすい方法です。ただし、モールと違って、お店の存在を知ってもらうのは自分の仕事になります。

今のホームページに販売の仕組みを足す場合

すでにお店のホームページがあるなら、そこに販売のページを足す方法もあります。お店の雰囲気と商品を1つの場所で見せられる一方、決済や在庫の仕組みを選び、つなぐ作業が増えます。予約と販売を同じ画面で受けたい、店頭の在庫と合わせたい、といった要望があるときに候補になります。

手数料は公式サイトで同じ条件で比べる

月額の料金、販売の手数料、決済の手数料、売上を受け取るときの振込の手数料は、サービスとプランによって違い、改定されることもあります。比べるときは各サービスの公式サイトで、この4つを同じ売上の前提で並べてください。

SNSで商品を見せて、注文はネットショップで受けるという組み合わせもよく使われます。SNSとお店のサイトの役割の分け方はSNSとホームページの違いにまとめています。

ネットショップの始め方8つの手順

ここからは、作成サービスで始める場合を例に、開店までの手順を順に並べます。モールでも自社のサイトでも、決めることの順番はほとんど変わりません。

図解・流れネットショップを開店するまでの8つの手順
  1. 1売るものと値段を決める商品を絞り、送料や手数料も入れて値段を考える
  2. 2届出と許可を確かめる開業届、特定商取引法の表記、許可が要る商品か
  3. 3売り場を選ぶモール、作成サービス、今のホームページに足す
  4. 4送料と発送の方法を決める送り方、送料の決まり、発送までの日数
  5. 5支払い方法を決める使える支払い方法と手数料、入金までの期間
  6. 6商品写真と説明文をそろえる写真の角度と明るさ、大きさや素材の説明
  7. 7表示とお店のページを整える特定商取引法の表記、返品の案内、よくある質問
  8. 8テスト注文をしてから開店する通知、自動のメール、送料の計算、返金の操作

手順4の送料と発送の方法は、決めないまま進むと値段や表示を後から直すことになります。

手順1 売るものと値段を決める

最初は商品を絞ります。店頭のすべてを並べようとすると、写真と説明文の準備だけで止まってしまいます。よく売れている商品や、送っても傷みにくい商品から数点を選び、値段を決めます。値段には、送料をどこまでお店が持つか、梱包の資材、決済の手数料も入れて考えます。

手順2 届出と許可を確かめる

前の章で挙げた開業届、特定商取引法の表記、許可が要る商品かどうかを確かめます。許可が要ると分かったら、許可が下りるまでその商品のページは公開しないでおきます。

手順3 売り場を選ぶ

3つの売り場から選びます。迷ったら、まずは作成サービスで小さく始め、売れ方を見てからモールへの出店や自社サイトへの組み込みを考えるという順番でも間に合います。

手順4 送料と発送の方法を決める

送料と発送の方法は、後回しにされやすいわりに、値段や表示のすべてに関わるところです。どの運送会社のどのサービスで送るか、地域ごとに送料を変えるか、いくら以上で送料をお店が持つか、注文から何日以内に発送するかを決めます。商品の大きさと重さを測り、実際に梱包してみると、選べる送り方が見えてきます。

手順5 支払い方法を決める

クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込など、どの支払い方法を使えるかは売り場によって決まります。作成サービスやモールでは決済の仕組みが用意されていることが多いので、使える支払い方法と手数料、売上が入金されるまでの期間を確かめておきます。

手順6 商品写真と説明文をそろえる

ネットではお客さんが商品を手に取れないので、写真と説明文が店員の代わりをします。正面、横、裏、使っている様子、大きさの分かる写真を、同じ明るさでそろえます。説明文には、大きさ、重さ、素材、使い方、お手入れの方法、届くまでの日数を書きます。写真の撮り方はホームページの写真の撮り方と注意点で説明しています。

手順7 表示とお店のページを整える

特定商取引法に基づく表記、プライバシーポリシー、送料と返品の案内、よくある質問、お店の紹介のページを作ります。お客さんが申込みを確定する前の画面に、数量や代金、支払いと引渡しの時期が分かりやすく出ているかも確かめます。

手順8 テスト注文をしてから開店する

開店する前に、自分や家族のスマホから実際に注文してみます。注文の通知が届くか、自動で送られるメールの文面は正しいか、送料の計算は合っているか、キャンセルや返金の操作ができるかを確かめます。ここで見つかる直しは、開店後に見つかるより手間がずっと少なく済みます。

開店した後につまずきやすい5つの場面

開店はゴールではなく、毎日の仕事の始まりです。ネット販売の準備や手直しを手伝っていると、開店してしばらくの間につまずく場面には共通点があります。

ネットショップの開店後、店の閉店後にカウンターで注文の荷物を梱包する店主のイラスト
開店後は、注文の確認から梱包、発送までが毎日の仕事に加わります。先に段取りを決めておくと慌てずに済みます。
開店後につまずきやすい場面と先にできる備え
場面起きること先にできる備え
注文に気づかない通知が迷惑メールに入り、発送が遅れる通知の届く先を決め、スマホでも受け取れるようにする
在庫がずれる店頭で売れた商品がネットでも注文されるネットに出す数を分けておくか、在庫を1か所で管理する
発送が追いつかない注文が重なった日に梱包が終わらない発送する日と、注文から発送までの日数を決めて表示する
問い合わせや返品に迷うその場で答え方を考えて時間がかかるよくある質問と返品の決まりを先にページに書いておく
見つけてもらえない開店しても注文が入らないSNSや店頭、地図の検索からお店のページへ案内する

在庫のずれは、店頭とネットの両方で売るお店でとくに起きやすいところです。最初は表計算ソフトで在庫と注文を1つの表にまとめるだけでも、ずれは減ります。表の作り方の考え方は顧客管理をスプレッドシートで始める方法が参考になります。

見つけてもらう工夫は、ネットショップでもお店のホームページと同じ考え方で進められます。何から手を付けるかの順番はホームページの集客方法に、地図の検索に出るための準備はGoogleビジネスプロフィールの登録にまとめています。

開店してすぐに注文が続くとは限りません。最初の数か月は、どこから見に来た人が買ってくれたのか、どんな質問が届いたのかを書き留め、商品の説明やよくある質問に足していくことが、次の注文につながる手入れになります。

自分で始めるか頼むか、ネットショップの始め方を比べる

作成サービスを使えば、ネットショップは自分で始められます。一方で、作る作業を人に頼む方が合うお店もあります。どちらが正しいということはなく、お店の状況で選び方が変わります。

図解・比較ネットショップを自分で始める場合と頼む場合

自分で始める

  • 作成サービスの料金と手数料が中心で、出ていくお金は小さい
  • 思い立ったときにすぐ商品を足したり直したりできる
  • 設定、写真、説明文、表示をすべて自分で用意する
  • サービスの枠を超える機能は足しにくい

頼んで始める

  • 制作の費用がかかる
  • 送料や表示の決め方を相談しながら進められる
  • 今のホームページと見た目や仕組みをそろえやすい
  • 直すたびに頼む手間がかかることがある

自分で始めると出ていくお金は小さく、頼むと開店までの迷いが減ります。どちらでも、売る準備と開店後の仕事はお店の側に残ります。

自分で始めるのが向いているお店

  • 売りたい商品が数点で、写真と説明文をすぐ用意できる
  • まずは試しに売ってみて、反応を見たい
  • 作成サービスのテンプレートの見た目で困らない
  • 設定や更新の時間を毎週取れる

頼んだ方がよいお店

  • 店頭とネットの在庫や注文を、まとめて管理したい
  • 予約と販売を同じ画面で受けたいなど、作成サービスの枠を超える仕組みが要る
  • 今のホームページと同じ見た目で販売のページを作りたい
  • 写真と説明文をそろえる時間が取れない
  • 開店後の更新を任せられる人がいない

下のリストに当てはまる項目が多いのに自分で進めると、設定に時間を取られて本業が後回しになったり、作成サービスでは足りずに作り直したりすることがあります。反対に上のリストに当てはまるなら、最初から大きな費用をかける必要はありません。作成サービスで小さく始め、売れ方を見てから頼む範囲を決める順番でも十分です。

予約の受付も合わせて考えているなら、予約システムを自作するか導入するかの記事で、仕組みの選び方を比べています。

頼む場合のネット販売の費用の考え方

頼む場合の費用は、ページの数、デザイン、決済や在庫の仕組みをどこまで作るか、写真と説明文を誰が用意するかで決まります。サイト全体の費用の決まり方はホームページ制作の費用相場で、予約や在庫など仕組みを作る場合の費用はWebアプリの開発費用で詳しく説明しています。

ここでは例として、uparia の料金表のうち、ネット販売に関わるものを挙げます(税込)。

uparia の料金表のうちネット販売に関わるもの(例として掲載。税込)
プラン料金ネット販売について
月額プラン プレミアム制作費0円・月額14,800円ネット販売と特定商取引法の表記を相談できる。最低契約期間12か月
スタートプラン(買い切り)3万円〜1ページ構成〜。独自ドメイン取得とサーバー代込み
しっかりプラン(買い切り)30万円〜複数ページ、オリジナルデザイン、予約・地図・SNS連携
ネットショップ化(買い切りプラン向けのオプション)50,000円〜買い切りで作るサイトに販売の機能を足す

最初から自分のものにしたい場合は、買い切りのプランにネットショップ化を足す形になります。

補助金を使える場合もあります。条件と申請前に確かめることは小規模事業者持続化補助金でホームページを作る条件に、依頼先の見極め方はホームページ制作会社の選び方にまとめています。

ネットショップの始め方で迷ったら、まず書き出す3つのこと

自分で始めるにしても頼むにしても、最初にやることは同じです。次の3つを紙に書き出しておくと、どちらに進んでも無駄になりません。

ネットショップを始める前に、売る商品と送り方を紙に書き出す店主のイラスト
売る商品、大きさと重さ、発送の段取りを書き出すだけで、自分で始める場合も頼む場合も次の一歩が決まります。

開店の前に書き出しておくこと

  • 最初にネットで売る商品を数点と、その値段
  • 商品ごとの大きさと重さ、送るときの梱包の形
  • 注文から発送までに何日かかるか、発送を誰が担当するか

この3つが書ければ、自分で始める場合は送料の設定と商品登録の土台になり、頼む場合は打ち合わせが短く済みます。書こうとして手が止まったところが、お店にとっていちばん先に決めるべきことです。

uparia では、ネット販売の相談を予約や在庫の管理と合わせて受けています。内容は予約サイト作成と小規模な業務アプリ開発にまとめています。

よくある質問

在庫を持たずにネットショップを始めることはできますか?

注文を受けてから作る受注生産や、入荷前に注文を受ける予約販売という形で始めることはできます。その場合は、商品が届くまでの日数を商品ページと特定商取引法に基づく表記に分かりやすく書き、約束した日数を守れるかを先に確かめておいてください。

ネットショップの値段は、店頭と同じにしないといけませんか?

同じにする決まりはありません。送料や梱包の資材、決済の手数料がかかる分をどう考えるかで、店頭と変えるお店も同じにするお店もあります。どちらにしても、消費者に見せる値段は税込の総額で表示し、送料が別にかかる場合はそのことと金額を分かりやすく書いてください。

ネットショップを始めたら、確定申告はどうなりますか?

ネットでの売上も、店頭の売上と同じく事業の収入として扱います。すでに確定申告をしているお店なら、ネットの売上と、手数料や送料などの経費を帳簿に加えて申告します。副業として始める場合など、申告が必要かどうか迷うときは、所轄の税務署か税理士に相談してください。

ホームページとネットショップは別々に作った方がよいですか?

商品が少なく、お店の紹介が中心なら、ホームページから作成サービスのネットショップへつなぐ形でも十分に始められます。商品が多い、予約と販売を同じ画面で受けたい、見た目をそろえたいといった場合は、1つのサイトにまとめる方が運用しやすくなります。

作成サービスで始めたネットショップを、後から別の仕組みに移せますか?

作成サービスによっては、商品の情報を表計算ソフトの形式で書き出せるので、商品データは比較的移しやすい部分です。ただし、デザインや細かな設定、お客さんのアカウントはそのまま移せないことが多く、移す先で作り直しになります。移すことを考えているなら、書き出しの機能を先に確かめてください。

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