
この記事でわかること
- ホームページの無料サーバーの3つの種類と違い
- 無料サーバーで公開する前に確かめる7つのこと
- 後から有料のサーバーへ移るときに困る点
- 無料サーバーで公開してよい場合と避けたい場合
- 無料サーバーから有料のサーバーへ移る手順
ホームページを無料サーバーで公開することはできます。ただし公開する前に、商用利用が許されているか、広告が出るか、独自ドメインと https が使えるか、後から別のサーバーへ移るときにデータを持ち出して転送の設定ができるかを確かめてください。無料のまま困らない使い方もあれば、お店や会社の窓口としては避けた方がよい使い方もあります。この記事では、無料サーバーの種類、公開前に確かめる7つのこと、使ってよい場合と避けたい場合、有料のサーバーへ移る手順を、作る側の目線で順に説明します。
ホームページの無料サーバーとは、3つの種類と違い
サーバーは、ホームページのファイルを置いておき、見に来た人に届けるためのコンピューターです。自分で用意するのは大変なので、ふつうは会社が貸し出しているサーバーを借ります。その中に、料金のかからない無料サーバーがあります。

ひとくちに無料サーバーと言っても、中身は大きく3つに分かれます。どれを使うかで、確かめる場所が変わります。
| 種類 | どんなものか | 向いている人 |
|---|---|---|
| 無料レンタルサーバー | 自分で作ったファイルや WordPress を置ける。広告の表示や機能の制限と引き換えに無料のものが多い | HTML や WordPress を自分で扱える人 |
| 作成サービスの無料プラン | 画面の上でページを作り、そのまま公開まで行う。サーバーはサービスの中に含まれている | ファイルやサーバーを意識せずに作りたい人 |
| 静的サイト向けの公開サービスの無料枠 | HTML や画像のファイルだけを置いて公開する。開発者向けのものが多い | HTML を自分で書け、問い合わせなどを別の方法で受けられる人 |
作成サービスの無料プランは、サーバーを借りているという意識がないまま使っていることがよくあります。ただ、ホームページのデータがサービスの会社のサーバーに置かれている点は同じです。作成サービスどうしの違いや無料の範囲はホームページを無料で作成する方法で比べています。この記事では、主に無料レンタルサーバーと静的サイト向けの公開サービスを念頭に、公開前に確かめることを説明します。
無料と有料のサーバーで違うところ
有料のサーバーは、払った料金の代わりに、広告を出さない、独自ドメインと https を使える、容量に余裕がある、問い合わせの窓口がある、といった条件をそろえています。無料のサーバーは、このどれかを削ることで料金をなくしています。何が削られているかを先に知っておけば、後で慌てずに済みます。
ホームページを無料サーバーで公開する前に確かめる7つのこと
無料サーバーの条件は、サービスごとにばらばらで、変わることもあります。申し込む前に、利用規約と料金・プランの案内ページで次の7つを確かめてください。いずれもサービスの公式サイトで確認するのが確かです。
- 商用利用ができるかお店や会社の案内、売り込みに使ってよいか
- 広告が表示されるかどこに、どんな広告が出るか。消せるか
- 独自ドメインを使えるか自分で取ったドメインをつなげられるか
- https(SSL)で公開できるか鍵のマークが出る形で公開できるか
- 容量と使える機能問い合わせフォームや WordPress が動くか
- サービスが終わるときの扱い終了や停止の知らせ方、データの扱い
- データの持ち出しと転送の設定ファイルを取り出せるか、移った先へ転送できるか
上の4つは公開した日から見る人に関わり、下の3つは困ったときや移るときに関わります。7つとも利用規約と公式の案内で確かめます。
商用利用ができるか
無料サーバーの中には、個人の趣味のサイトだけを対象にして、商用の利用を禁止したり制限したりしているものがあります。お店や会社のホームページは、商品やサービスを案内する時点で商用に当たると考えた方が安全です。規約に反していると、予告なく公開を止められても文句を言えません。
広告が表示されるか、消せるか
広告が出る場所と中身は、こちらでは選べないことがほとんどです。同業の他社や、お店の雰囲気に合わない広告が出ることもあります。広告を消すには有料のプランに上げる必要があるのか、消せないのかを確かめておきます。
独自ドメインを使えるか
無料サーバーの多くは、サービスの名前が入った URL(サブドメイン)で公開します。自分で取った独自ドメインをつなげられるかどうかは、後で移るときの手間を大きく左右します。理由は次の「後から移るときの落とし穴」で説明します。
https(SSL)で公開できるか
https で公開できないと、ブラウザによっては「保護されていない通信」と表示されます。問い合わせフォームを置くなら、入力された内容を守るためにも https は外せません。表示の意味と直し方は「保護されていない通信」の原因と直し方にまとめています。
容量と使える機能
置けるファイルの量のほか、問い合わせフォームを動かすためのプログラム(PHP など)やデータベースが使えるかを見ます。WordPress を使うなら、その両方が要ります。HTML だけのホームページなら、フォームを外部のサービスで作る手もあります。フォームの作り方は問い合わせフォームの作り方で説明しています。
サービスが終わるときの扱い
無料のサービスは、提供する会社の都合で終わることがあります。規約に、終了の何日前に知らせるのか、そのあとデータはどうなるのかが書かれているかを見ます。書かれていない場合は、いつ終わっても困らないよう、手元に控えを持っておく前提で使います。
データの持ち出しと転送の設定
作ったページのファイルや WordPress のデータを、まとめて取り出せるかを確かめます。あわせて、別の場所へ移ったあとに、古い URL から新しい URL へ見に来た人を自動で送る設定(リダイレクト)ができるかも見ておきます。これができないと、移った後に検索からの入口を一から作り直すことになります。
無料サーバーで起きやすいつまずきと、困る場面
公開した直後は問題がなくても、使い続けるうちに困りごとが出てくることがあります。制作の相談を受ける中で、無料サーバーで作ったホームページについてよく聞くのは、次のような話です。

| つまずき | 困る場面 | 前もってできること |
|---|---|---|
| 広告が目立つ場所に出る | お客様に、ほかの会社の広告と一緒にお店を見せることになる | 公開後にスマホとパソコンの両方で見る。消せない広告なら別の場所を選ぶ |
| ログインや更新の期限を忘れる | 一定の期間ログインしないとアカウントが止まる決まりのサービスもある | 規約で期限を確かめ、更新の予定をカレンダーに入れる |
| サービスの終了や条件の変更 | 移る先を急いで探し、短い期間で作り直すことになる | ファイルの控えを手元に置き、移り方を先に調べておく |
| 問い合わせフォームが動かない | フォームから送られた内容が届かず、問い合わせを取りこぼす | 公開後に自分でフォームを送って届くかを試す |
| 困ったときに聞く先がない | 表示されないなどのトラブルを、自分だけで調べて直すことになる | サポートの範囲を規約で確かめ、相談できる人を決めておく |
どれも、無料サーバーそのものが悪いわけではありません。無料で提供する代わりに、手間や責任の一部が使う側に回ってきている、ということです。その手間を自分で引き受けられるかが、無料のまま続けられるかの分かれ目になります。
急に表示されなくなったとき
無料サーバーで公開していたページが急に開けなくなったら、まずサービスからのお知らせメールと、アカウントの状態を確かめてください。ページは開けるのに検索に出てこない場合は、ホームページが検索に出てこない原因の順番で確かめます。
独自ドメインとリダイレクト、後から移るときの落とし穴
無料サーバーでいちばん後から響くのは、URL の持ち主の問題です。最初は無料で始めて、お客様が増えたら有料に移ろう、と考える方は多いのですが、移るときに初めて困ることがあります。
サービスの名前が入った URL は、自分のものではない
サービスの名前が入った URL は、サービスの会社のドメインの一部を借りている状態です。名刺やチラシ、Google ビジネスプロフィールにその URL を載せていると、移ったあとに全部を刷り直したり書き換えたりすることになります。
最初から独自ドメインを取り、それを無料サーバーにつなげておけば、移るときはドメインのつなぎ先を変えるだけで、URL はそのまま使えます。ドメインの仕組みと取り方はホームページのドメインの基本で説明しています。
サーバー側のリダイレクトが使えないと起きること
URL が変わる移転では、古い URL から新しい URL へ転送するリダイレクトを設定します。Google は、技術的に可能であればサーバー側の永続的なリダイレクト(301 など)を使うよう案内しており、リダイレクトはできるだけ長く残すことを勧めています(出典: Google 検索セントラル「サイトを移転する方法」)。
ところが、無料サーバーや作成サービスの無料プランでは、このサーバー側の設定を使えないことがあります。Google は、サーバー側のリダイレクトが使えない場合の手段として、HTML に書く meta refresh や JavaScript での転送も挙げていますが、JavaScript の転送はページの読み込みがうまくいかないと認識されないおそれがあるとしています(出典: Google 検索セントラル「リダイレクトと Google 検索」)。どの方法が使えるかは、サービスによって違うので、公開前に確かめておいてください。
無料サーバーのアカウントを消す前に
移ったあとすぐに無料サーバーのアカウントを消すと、古い URL からの転送もなくなります。転送が働いているなら、新しい URL が検索に出てくるのを確かめてから、しばらく残しておく方が安全です。
ホームページを無料サーバーで公開してよい場合、避けたい場合
ここまでの確認をふまえて、無料サーバーで始めてよいかは、ホームページの役割と、手間を引き受けられるかで決めます。目安は次のとおりです。
無料で始めてよい
- 作り方を覚えるための練習や試作
- イベントや募集など、期間の決まったページ
- 規約で商用利用が認められ、広告が出ない
- 独自ドメインをつなげられ、移り方も分かっている
避けた方がよい
- お店や会社の窓口として長く使う
- 問い合わせや予約をホームページで受けたい
- 名刺やチラシに URL を載せて配る
- トラブルのときに自分で調べる時間が取れない
試しに作る、期間が決まっているといった使い方なら無料でも困りにくく、お客様の窓口として長く使うなら避けた方が安心です。
練習や試作には向いている
HTML を書いてみる、WordPress の画面に慣れる、といった練習には、無料サーバーは手軽な場所です。お金をかけずに、公開までの流れをひととおり体験できます。HTML で一から作る手順はHTMLでのホームページの作り方、WordPress での手順はWordPressのホームページの作り方で説明しています。
お客様の窓口にするなら、かかる費用と比べて決める
お店や会社の窓口として使うなら、無料のままにして困るときの手間と、有料のサーバーや保守にかかる費用を比べて決めます。サーバーやドメインに毎年どのくらいかかるのか、その内訳はホームページの維持費の内訳にまとめています。自分で作るか頼むかの全体の流れはホームページの作り方で確かめられます。
無料サーバーから有料のサーバーへ移る手順
無料で始めたあと、有料のサーバーへ移るときは、次の順番で進めます。順番を飛ばすと、ページが見られない時間が出たり、問い合わせを取りこぼしたりします。
- いまのページの一覧と、ファイル(WordPress ならデータも)の控えを取る
- 移る先のサーバーを契約し、独自ドメインがなければ取る
- 移る先にファイルを置き、仮の URL で表示とフォームの動きを確かめる
- 独自ドメインのつなぎ先を、移る先のサーバーに切り替える
- https で開けるか、問い合わせフォームが届くかをもう一度確かめる
- URL が変わった場合は、古い URL から新しい URL へのリダイレクトを設定する
- 名刺、SNS のプロフィール、Google ビジネスプロフィールの URL を書き換える
移る前に控えておくもの
移る前に手元にそろえておくもの
- 無料サーバーのログイン先、ID、登録したメールアドレス
- ページのファイル、画像、WordPress のデータの控え
- いまの URL の一覧(トップページ以外も)
- 独自ドメインを取っているなら、その契約先とログイン情報
- 問い合わせフォームの送り先のメールアドレス
制作の現場で移転の相談を受けると、ログイン情報が見つからない、登録したメールアドレスがもう使えない、という段階で止まることがよくあります。無料サーバーを使っている間から、ログイン情報は1か所にまとめておいてください。
ホームページを無料サーバーで動かし続けるときの管理
無料サーバーのまま使い続けると決めた場合も、放っておいてよいわけではありません。有料のサーバーなら業者が受け持つことの一部を、自分で見ておく必要があります。

- 月に一度、スマホとパソコンでトップページと問い合わせフォームを開き、表示と送信を確かめる
- サービスからのお知らせメールが届くアドレスを、ふだん見ているものにしておく
- ログインの期限や、アカウントの更新の決まりがあれば、その日をカレンダーに入れる
- ページを直したら、ファイルやデータの控えを取り直す
- 利用規約の変更のお知らせが来たら、商用利用と広告の条件が変わっていないかを読む
公開した直後にやっておきたい設定や、検索に見つけてもらうための準備はホームページの公開後にやることでまとめています。無料サーバーかどうかに関わらず必要な作業です。
管理の手間が負担になってきたら
見る項目が増えて手が回らなくなったら、サーバーやドメインの管理ごと任せる方法もあります。管理を人に任せたときの範囲と料金の考え方はホームページの更新代行と保守で説明しています。
無料サーバーで始めるか迷ったときの決め方
最後に、迷ったときの考え方を順にまとめます。
- ホームページの役割を決める(練習か、期間限定か、お客様の窓口として長く使うか)
- 使いたい無料サーバーの利用規約で、商用利用と広告の条件を確かめる
- 独自ドメインと https が使えるか、データを持ち出して転送の設定ができるかを確かめる
- トラブルのときに自分で調べて直す時間が取れるかを考える
- 無料で困るときの手間と、有料のサーバーや保守にかかる費用を比べて決める
無料サーバーは、条件が合えば費用をかけずに公開できる便利な場所です。一方で、窓口として長く使うなら、URL の持ち主と移り方を最初に決めておくことが、後の手間を減らします。月額の料金でサーバーと保守をまとめる方法を考えているなら、契約前に確かめたい点をホームページの月額制のデメリットで整理しています。
uparia の月額プラン(制作費0円・月額2,980円から・最低契約期間12か月)には、独自ドメイン、サーバー、SSL、保守が含まれます。ドメインは最初からお客様の名義で取り、24か月続けたら、サイトのデータとドメインの管理を無料でお渡しします。買い切りで作ったサイトやほかで作ったホームページは、月額保守(月5,000円、最低契約期間なし)でサーバーとドメインの管理をお受けします。無料サーバーからの移り方のご相談も、ホームページの更新代行と保守からどうぞ。
よくある質問
無料サーバーで作ったホームページも Google の検索に出ますか?
サーバーが無料か有料かで、検索に出るかどうかが決まるわけではありません。ページが Google に見つけてもらえ、読み込める状態になっていれば、検索結果に出ることはあります。ただし、サービスの終了や URL の変更で入口を作り直すことになると、それまでの積み重ねが引き継げないことがあります。
無料サーバーに独自ドメインをつなげれば、広告は消えますか?
独自ドメインをつなげられるかと、広告が出るかは別の条件です。独自ドメインを使えても広告が出るサービスもあれば、広告を消すには有料のプランが必要なサービスもあります。どちらも、使うサービスの料金・プランの案内と利用規約で確かめてください。
無料サーバーで WordPress は使えますか?
WordPress を動かすには、PHP というプログラムとデータベースが使えるサーバーが必要です。無料サーバーの中にはこれに対応しているものもありますが、容量や機能に制限があることが多いので、プランの案内で動く条件を確かめてください。作成サービスの無料プランでは WordPress は使えません。
無料サーバーのサービスが終わったら、作ったページはどうなりますか?
扱いはサービスごとに違い、利用規約に定められています。終了の前に知らせがあり、その期間内にデータを取り出せる形が多いものの、規約に書かれていない場合もあります。いつ終わっても困らないよう、ファイルやデータの控えを手元に置いておくことをおすすめします。
無料サーバーと有料サーバーで、表示の速さは変わりますか?
サービスや時間帯、ページの作りによって違うため、一概には言えません。無料サーバーは多くの人が同じ設備を使うため、混み合う時間に遅くなることもあります。気になる場合は、スマホとパソコンで何度か開いて体感を確かめ、遅ければ画像の大きさを見直すか、移ることを考えてください。






